【日本S・第3戦】崖っぷち原監督 丸のヒットにも淡々「俺たちは勝つ野球をしているわけで」

2020年11月24日 23時08分

ベンチでの表情も冴えない巨人・原監督

 崖っぷちの将は必死に前を向いた――。巨人の連敗で迎えた日本シリーズ第3戦(ペイペイ)だったが、ソフトバンク先発左腕・ムーアの前にまさかの7回ノーヒット。右打者の内角をえぐるカットボールをほぼ〝封印〟した中で抑え込まれるという屈辱だった。

 その後、モイネロ、森のリレーで9回二死までノーヒットに追い込まれるも、5番・丸が意地の中前打。〝ノーノーリレー〟の赤っ恥こそ阻止したが、それが精いっぱいというありさまだった。0―4の完封負け。ついに王手をかけられた。

 試合後、原辰徳監督(62)は悔しさと同時に願うような口調でこう語った。

「非常に悔しい思いをしているのがね…もう、全員が悔しい思いをしているわけでね。まあ、結果としてはこういう形になった。今日は今日のうちにしっかり、反省するところは反省してね。そして、明日に備えてゆっくり休んで、目が覚めたら『覚醒している』ということで…まあ、なってもらいたいと思います」

 絶体絶命の中で放った丸のヒットについては「まあ、別にヒットを打つというか、俺たちは勝つ野球をしているわけだから。1本のヒットは出たということくらいですかね」と淡々。悔しさを押し殺し、目の前に起きた惨状を冷静に受け止めた。

 幾度となく好機を逸した。初回には失策で得た一死二塁のチャンスをものにできず、5回には先頭・ウィーラーが四球で出塁するも好守に阻まれ、6回には無死一塁で上位打線に回るも二進すらできなかった。

 ナイン、首脳陣ともにしかるべき準備をし、入念に対策を練って臨んでいる。それでも見せつけられる現実は、運でもめぐり合わせでもない〝力の差〟としか言いようがない。容赦なく訪れる4戦目、もう最後の底力を信じるしかない。

 相撲で言えば土俵際、「徳俵」に足がかかるところまで追い込まれた原巨人。報道陣の「開き直って戦う?」との問いに指揮官は表情を変えず「まあまあ、あの…もう前に行くしかないわけだから…そういう気持ちでいきます」と締めくくった。なりふり構わず、セ・リーグ王者の意地を見せるしかない。