【日本S・第1戦】伊原春樹氏がGバッテリーに苦言「5番・栗原の意味を考えないといけない」

2020年11月22日 06時15分

渋い表情でマウンドを降りる巨人・菅野(右)

 巨人がソフトバンクとの日本シリーズ第1戦(21日、京セラドーム)を1―5で落とした。エース・菅野を先発させての黒星だけに、ショックの大きい1敗だ。本紙専属評論家・伊原春樹氏がその敗因を厳しく指摘。そして、原巨人の第2戦以降の戦い方について提言した。


【伊原春樹・新鬼の手帳】巨人は最後に何とか1点取れたが、内容的には完敗だった。先発の菅野はシーズンと変わらず、悪くはなかったと思う。ただ、栗原に対してはデータや特徴をもう一つ徹底できていなかったのではないか。周東を出塁させない、柳田は一発警戒…といったことに気を取られ、数字の低い栗原を油断した。

 2回の先制2ランは簡単に取りに行ったファーストストライクのスライダーを仕留められた。栗原は今年から出場機会が増えた選手だが、前半は勝負強さが目についた。ファーストストライクなら真っすぐでも変化球でも積極的に振ってくるし、打ち返す力を持っている。スルっと入ってきた球は見逃さない。もう少しバッテリーが勉強しないといけなかったし、なぜ彼が5番にいるのかという意味を考えないといけない。

 打線の方は…千賀から先制点を取るのは苦しいが、それでも低めのフォークに手を出さず、よく見極めていた。3回の大城もファウルで粘って12球を投げさせ、4回には坂本、岡本が連続四球を選んだ。岡本はフルカウントからフォークを見極めている。巨人打線は投げる時のクセが分かっていたのか、試合中に気づいたのかもしれない。千賀はそれでコントロールにばらつきが出た。

 ただ、巨人は〝あと1本〟が出なかった。4回無死一、二塁の場面でも丸がカウント2ボールから外角低めのボール球を見極められず、遊ゴロ併殺打。3者凡退に終わったのは2回と7回だけだったが、肝心なところで不用意な打撃になり、塁上をにぎわせながらもチャンスをつぶしてしまった。

 巨人は昨年からソフトバンクに日本シリーズ5連敗。絶対エースとしてさらに一皮むけた菅野で初戦を落としたショックは大きいが、このまま昨年のように終わるわけにはいかない。第2戦先発の石川にもパ・リーグの打者が苦戦した大きなカーブと速いストレートがある。苦労するとは思うが、岡本、坂本あたりのラッキーパンチで何とか先制点を取りたい。丸も最後の打席で1本出たから気持ち的には楽になったはずだ。

 なんだかんだで巨人は菅野頼み。1つ勝てば第5戦あたりで菅野を投入してくるだろう。そうなるとソフトバンクも再び千賀を持ってくるかもしれないが、同様の粘り強い打撃をすれば勝機も見えてくる。(本紙専属評論家)