「5年後の主砲」もアッサリ獲れた! 西武独自のスカウト戦略に十分すぎる感触

2020年11月23日 06時15分

西武のドラフト3位・山村崇嘉内野手(左)と潮崎編成グループディレクター

 西武が独自戦略の手応えをつかんでいる。

 10月26日のドラフト会議で1位・渡部健人内野手(21=桐蔭横浜大)、3位・山村崇嘉内野手(18=東海大相模)をはじめ支配下で5人、育成で2人の計7人の野手を指名した。

 当初、1位で入札した早大・早川をクジで外したこと、3年連続でチーム防御率最下位にもかかわらず支配下枠で指名した投手が2位の佐々木健(24=NTT東日本)と5位の大曲錬(22=福岡大)の2人(育成枠では3人指名)だったことで、周囲の評価は軒並み低かったが、内部的には満足度の高いドラフトだった。

 潮崎哲也編成グループディレクターは「1位の早川君は外したけれど、(野手は)考えていた10人ぐらいの選手を本当に狙い通り獲れているんで予定通り。今年に関しては野手中心で行こうという方針は決まっていたし(渡部の外れ1位指名も)狙い通り。人数が足りず、どうしても試合に追われてしまう若い野手を(遠征試合に行かせず)残留させて鍛えるためにも、ある程度の人数を確保する必要があった」と、狙っていたうちの大学生4人、高校生3人を確保できた7人の野手指名の意図を語った。

 1位の渡部は176センチ、112キロの風貌からも来季、38歳シーズンを迎える球団のレジェンド・中村の後釜サードとして山川との次世代ツイン巨砲としての期待がかかる。

 一方で、球団内で歓声が上がったのが3年後、5年後の主軸、山村の3位指名成功だったという。潮崎ディレクターは「本来の甲子園大会があれば1位でないと獲れないと思っていた選手。(代替開催の)交流戦でも(2打数無安打と)目立たなくてウチにとってはラッキーだった。普通に育てばライオンズの枠を飛び越えてリーグを代表する選手になる」と〝コロナ禍のおかげ〟で渡部とのダブル指名がかなった幸運を喜んでいた。

 そして、本来は「巨人ルート」でもある東海大相模からの指名獲得も西武では初となり「もし、巨人の前スカウト部長(長谷川国利氏)がいたら、こうはなっていなかった」(球団関係者)と巨人の編成面の変化も追い風となったようだ。

 果たして右の大卒長距離砲・渡部と左の超高校級スラッガー・山村を獲得した今年のドラフトは、森、山川のダブルMVPを獲得した「2013年ドラフト」の再現となるか。数年後が楽しみだ。