ソフトバンクのVキーマンは〝逆境男〟栗原 日本シリーズ舞台で名前売る!

2020年11月21日 05時15分

逆境でこそ力を発揮するのが栗原だ

 今年の日本シリーズがいよいよ21日に京セラドームで開幕。日本一に輝くのは、パ・リーグを3年ぶりに制して4年連続日本一を狙うソフトバンクか、それともセ・リーグ2連覇の巨人か。圧倒的下馬評の高さを誇る鷹軍団で腕をぶしているのはCSのリベンジを誓うあの男。全国区のスターとなるべく大舞台を前に燃えている。

 スター選手がズラリと並ぶ中、キーマンはこの男だ。ソフトバンク・栗原陵矢捕手(24)が日本シリーズでの大暴れに燃えている。決戦を翌日に控えた20日には「やってやるぞというか…。すごく気持ちが入ってます」と気迫をみなぎらせた。

 実質1年目のシーズンで118試合に出場して大ブレークした。勝負強い打撃が持ち味。打順も5番で一番多く起用され、12試合で4番も任された。日本ハム・中田、楽天・浅村、チームの主砲・柳田に次ぐ73打点を叩き出した。

 ロッテとのCSでは初戦の第1打席で、シーズンでは打率5割4分5厘、1本塁打、15打点を誇っていた満塁のチャンスで痛恨の併殺打。そのままノーヒットに終わった。工藤監督も心配しているところだが…。そんな中で期待されるのが〝逆境パワー〟だ。

 今季は開幕から唯一の全試合出場を続けていたものの、どん底の不振に陥り、9月末の大事なロッテとの首位攻防戦2試合で悔しいスタメン落ち。一度はレギュラー落ちの危機となりながらも、復帰戦で決勝3ランを放ち〝V字回復〟してみせた。

 福井・春江工業高校時代の恩師・川村忠義監督(現・福井商)が明かしていた成長秘話も逆境から生まれたものだった。1年時から活躍し、チームを秋の北信越大会優勝に導いた栗原。しかし、大きな壁にぶち当たる。神宮大会の直前の練習試合中のこと。好守で完全に精彩を欠き、悔し涙を浮かべて自らの交代を直訴してきたという。

 川村監督も「そこまで自分を追い詰めて葛藤していたんだと驚きました。1年生で要となって大舞台で戦う重圧もあったんだと思います」と振り返る。ただ、ここから突如として大変身したのだという。「ガラッと変わったんです。仲間から励まされたこともあり、吹っ切れたかのように動きが良くなった」。神宮大会ではチームを4強入りに導く活躍だった。

 すでにCSから気持ちの切り替えは完了済み。故障でリハビリ中の先輩・今宮から「日本全国に栗原という名前をアピールするように」とのLINEが来たことを明かし「その一心で頑張ります」と誓った栗原。ここ一番での勝負強さに注目だ。