「中日の正捕手」5年目・木下拓 最後の最後に見つけた苦手・虎退治の糸口

2020年11月21日 06時15分

本塁打数の大幅UPを目指す中日・木下拓

 もう正妻の座は安泰か――。5年目で自己最多の88試合に出場した中日・木下拓哉(28)が正捕手として、さらなる飛躍を目指している。

 盗塁阻止率は12球団トップの4割5分5厘。9月6日以降は52試合中47試合で先発マスクを任された。「最初は限られた出番で何が何でもアピールしなければという思いだったけど、1週間で6試合に出て、1カードをつなげて流れを考えられるようになってきた」。落ち着いてプレーできる環境となり、リードの幅も広がった。

 打撃もしかり。規定打席こそ逃したが、打率2割6分7厘で、6本塁打と32打点は自己最多。それでも「この打率ならもっとホームランとか長打が欲しかった」と満足はしていない。

 特に納得していないのはチーム6位の14二塁打だという。「片手で打ったとか、崩されたとか、うまいこと(技術で)打った二塁打はなかった。ほぼ完璧に近いタイミング、フルスイングで打っていたのに打球が上がり切らなかった。もう少し角度さえつけばホームランになったのに。どうにかして角度をつけたい」と言い、来季は6+14で20発以上を狙う。

 チームは今季優勝した巨人相手に借金2と善戦しながら、阪神には4つ負け越して敵地・甲子園では1勝11敗と大惨敗。木下拓も阪神戦は打率1割台と苦戦した。

 来季10年ぶりとなるV奪回には虎退治が欠かせない。しかし、10月27日に今季12打数1安打と抑えられていた青柳からプロ初の三塁打を含む3打数2安打で吹っ切れた。「僕の中で一番対戦して嫌な投手ですけど、何とか最後に打てたので来季に向けて収穫だった。普通に引っ張ると三塁ゴロになっちゃうから中堅方向へフライを打つイメージです」。逆襲への感覚もつかんだ。

「捕手で出ている以上は勝たないといけない」。頼もしさも増してきた。