中日〝キューバ危機〟A・マルティネスとロドリゲス流出に戦々恐々

2020年11月17日 05時15分

A・マルティネス(左)とロドリゲス

 中日がアリエル・マルティネス捕手(24)とヤリエル・ロドリゲス投手(23)の流出に戦々恐々となっている。

 両選手は14日深夜の便でキューバへ帰国。来日3年目で育成から7月1日に支配下登録されたA・マルティネスは39試合の出場で打率2割9分5厘、2本塁打、13打点と勝負強さを発揮すれば、ロドリゲスは育成契約で来日し、8月2日に支配下となると今季3勝(4敗)をマークした。

 球団はもちろん、両選手とも来季も残留を希望。A・マルティネスは「自分としては日本で、ドラゴンズでもっともっと活躍してスターになりたい」と話し、ロドリゲスも「ドラゴンズが好きなので戻って来たい気持ちはある。それができたらチームの勝利に貢献したい」と言い切った。

 昨オフは去就が決まらないR・マルティネス投手の残留へ向け、球団からキューバ政府側との交渉を一任された与田監督が自ら渡航し、誠意を見せていた。しかし、今年は新型コロナウイルスの水際対策として出入国する際、隔離などがあることで与田監督は今オフの海外渡航について「全然考えてないですね。行って、帰って来て(計)1か月も隔離されてたら大変なことになるので、行く意味がないですね」とこぼす。

 それだけに球団関係者は「去年も球団とライデル本人とは合意していたけど、最終的にはキューバ政府との契約だからひっくり返る危険性もあった。そこを与田監督がわざわざ現地まで足を運んでキューバ政府の要人と一緒に葉巻を吹かしたり、親睦を図るなどしたこともあって最終的にライデルの来季までの2年契約にこぎつけることができたと思う。今回はどうなるか分からないよ」と危機感を募らせている。

 仮にA・マルティネスとロドリゲスの残留に成功したとしても手放しでは喜べない。この両選手とR・マルティネスは昨年11月のプレミア12のキューバ代表メンバーだった。東京五輪出場のため、キューバはいまだに予選に通過していないとあって、別の球団関係者は「来季のシーズン中に3人ともキューバ代表として五輪予選のためにごっそり抜ける可能性は高い。そうなったら相当な戦力ダウンは避けられない。今からそこを見越して戦力補強を考えておかないと10年ぶりのリーグ優勝は厳しくなってしまうよ」と指摘する。

 与田竜にとって来季が〝キューバの悲劇〟とならないように手を打っておく必要がありそうだ。