【パCS・第1戦】ソフトバンクが泥臭く逆転勝利 興奮の工藤監督「CSは特別だなと改めて感じた」

2020年11月14日 20時18分

生還したグラシアルを迎えるソフトバンク・工藤監督(左)

 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第1戦が14日、ペイペイドームで行われ、リーグ王者ソフトバンクが2位ロッテに4―3で勝ち接戦を制した。アドバンテージの1勝を含め対戦成績を2勝0敗とし、15日の第2戦に勝つか引き分けで4年連続の日本シリーズ進出が決定する。
 
 独特の緊張感が漂う中、チーム一丸で白星をもぎ取った。執念の逆転勝ち。工藤監督は「やはりクライマックス(シリーズ)は特別だなと改めて感じました」と興奮冷めやらぬ様子で振り返った。

 2点を追いかける6回、デスパイネがショートへの適時内野安打を放ち1点差に迫った。なおも一死一、三塁から牧原の当たりは二塁ゴロ。一走・デスパイネがタッチされ、さらに一塁へ送球されて併殺でチャンスもここまでか…。しかし、一塁・井上がまさかの落球。この瞬間に様子をうかがっていた三走・グラシアルが本塁へ突入し、ヘッドスライディングで生還して同点に追いついた。

 キューバ代表の精神的支柱でもある頼れる男が、抜群の集中力と状況判断で好走塁を生んだ。「際どいタイミングだったけど迷いなくスタートを切れた。チームにとっても大きな1点だったと思う」とうなずいた。

 8回にも再び泥臭く勝ち越す。殊勲打を放ったのは捕手の甲斐だ。二死満塁の場面で沢村の152キロ直球に食らいついた。ショートへのボテボテの当たりに「全力で走りました」。一塁に頭から滑り込んだ。これが決勝の適時内野安打となり勝ち越し点をもぎ取った。

 工藤監督は「彼(甲斐)の中の何とかという気持ちがバットに乗り移ったと思う。執念というか、意地でもというか、何としてもというか…。ああいうところが大事だと思う」


 主砲・柳田も頼もしい働きでチームを鼓舞した。シーズンで5敗を喫した苦手・美馬を相手に2点リードを許す厳しい展開の中、4回に突破口を切り開く。「自分の良いスイングで打てました」と見逃せばボールかという低めのカットボールを沈み込むようにカチ上げてバックスクリーン左に突き刺す特大のソロ本塁打。チームにカツを入れた。同点に追いついた6回には先頭打者として中前打で出塁。3安打を放つ活躍で打線を引っ張った。

 これでソフトバンクは昨季のCSファーストステージ第2戦からポストシーズン11連勝。無敵の鷹が一気に日本シリーズ進出を決める。