中日・与田剛監督(54)が来季の10年ぶりリーグ優勝と14年ぶり日本一へ向けて本気になっている。

 13日に名古屋市内の中日新聞社を訪れ、大島宇一郎オーナー(56)にシーズン終了を報告。エース・大野雄の残留は早々と成功したが、今後の補強面には「もう、そりゃあ、たくさん欲しいですね。できる限りで。ピッチャーもバッターも、いい選手が取れれば、お願いします」ときっちり要望も忘れなかった。

 監督就任2年目の今季は8年ぶりのAクラス入りこそ果たしたが、巨人に圧倒的な独走でリーグ連覇を許したとあって、戦力の差が浮き彫りとなった。その上、外国人選手はアルモンテ、シエラ、ゴンサレス、ロメロと支配下4選手を戦力外にしただけに戦力補強は急務。この日の会談の中で与田監督は「野手1人、投手1人は最低、お願いしないといけない」と大島オーナーに〝直訴〟したという。

 これに球団関係者は「与田監督の来季へ向けての本気度が伝わってくる。外国人選手を4人もばっさり切ったんだから、そこそこ打つ野手や、そこそこ抑える投手はもういらない。ウチは今、ホームランが出なくて得点力不足と左腕不足が深刻。与田監督が言うように最低でも野手1人、投手1人となると、メジャー級の長距離砲や大型左腕の獲得があるかもしれない」と色めき立っている。

 指揮官は「(大島オーナーから)来年はとにかく優勝してほしいという強いお言葉をいただき、私も同じ気持ちです」と気を引き締めているが、メジャー級の大砲と左腕が来季V奪取のカギとなりそうだ。