巨人・坂本 引退・藤川と魂のフルスイング勝負! 花道演出の原監督「球界の宝物が次の世界に」

2020年11月10日 22時43分

代打・坂本を空振り三振に斬った藤川

 粋な計らいだった。巨人・原辰徳監督(62)が10日の阪神戦(甲子園)が引退試合となった藤川球児投手に最大限の花道を用意した。

 9回から登板した藤川に対して指揮官がまず代打に送ったのは、この日のスタメンから外していた坂本だ。2000安打の偉業を達成したばかりで、今や押しも押されもせぬ巨人の〝顔〟。その坂本が全球直球勝負の末に豪快な空振り三振に倒れると、続く松原の代打にはベテランの中島を送り、こちらも直球にバットが空を切った。

 藤川のラスト登板にあえて実力者を送り出した理由は一つだった。「ウチを代表する選手と対戦させたかったというところですね」。2009年のWBCでは監督と選手の間柄でチームメートとして世界一にも輝いた。普段は敵同士であっても、数々の功績を残してきた右腕への敬意でもあった。

 最後は「歴史に残る選手の一人だと思いますね。1球たりとも7割、8割の力では野球をしなかった人。プロ野球界の宝物が次の世界に飛び立ったというところですよ。まだまだこれからだから」と賛辞とエールを送った。

 坂本は「梅ちゃん(捕手の梅野)に『全然まだまだできるね』っていう話をしていたんですけど、すごいいいボールが来ていました」と引退するとは思えぬ〝火の玉ストレート〟に脱帽。打倒・巨人に誰よりも闘志を燃やしてきた〝宿敵〟の生きざまはGナインにも深く刻まれた。