高津監督よ、過保護はだめだ! KOデビューのヤクルト奥川を伊勢氏がスピード分析

2020年11月10日 21時54分

3回途中5失点でマウンドを降りた奥川。ホロ苦いデビューとなった

 ヤクルトの奥川恭伸投手(19)が10日の広島戦(神宮)にプロ初先発し、3回途中9安打5失点でKOされた。直球主体のピッチングで、MAXは148キロ。本紙評論家の伊勢孝夫氏が、ヤクルト期待のルーキーの「現状と課題」を指摘した。


 自分の真っすぐが一軍では通用しない。本人は思うところがあったんじゃないか。そりゃあ148キロぐらいの真っすぐでは、今の野球じゃ二軍では抑えられるかもしれないが、一軍では低めかコースに放れなきゃ持ちませんよ。相手の1番打者が、いきなり鈴木誠というのもかわいそうだったかな。「こいつら情けもへったくれもないのか」と思いながら見ていたんだけど、鈴木誠も3割がかかってるし、そこはまあしゃあない。いい経験をさせてもらったと思えばいい。

 むしろ大事なのはこれから。きょうの「四球ゼロ」というのはいいんだけど、コースを狙った球がことごとく甘く入っていたように、いかに真っすぐの精度を高められるかに尽きる。ヤクルトで高校出の投手というと、川崎憲次郎や石井一久らが思い浮かぶが、川崎はシュートを覚えてから勝てるようになった。石井は荒れ球だったけどボールの威力はすごかった。「自分はこれだ」というボールを身につけることができればエースにもぐっと近づくと思うが、まずは真っすぐ。ウイニングショットはそれからやね。

 育成方針について、高津監督に言いたいのは…。かなり大事に育てているようやが、あんまり過保護にしすぎるのもどうかと思うよ。「鉄は熱いうちに打て」という言葉があるように、この日の「痛さ」を忘れんうちに精進することで、大きく飛躍することができる。これからもたくさん痛い目にあわせてあげればいい。先輩たちはみんなそうやって一人前になってきた。

 ヤクルトの未来を背負っているのは「打の村上」と「投の奥川」や。この2人にしっかりしてもらわんと、このチームは最下位争いのチームからいつまでたっても抜け出せん。期待しています。(本紙評論家)