引退を発表したロッテの細川亨捕手(40)が9日、今季最終戦となる日本ハム戦(ZOZOマリン)に、8回から代打で登場。9回の守りでは捕手として守備に就き、ファンを沸かせた。

 8回二死走者なしの場面で代打で登場した細川。球場に集まった9658人のファンの声援を受けながら打席に入ったベテランは、堀との直球勝負に挑んだ。初球、内角低めに逸れた140キロの速球を冷静に見送ってボールとすると、その後はファウル、ボール、空振りとしてカウント2―2に。最後はど真ん中に投じられた140キロの直球に空振りし、現役最後の打席は三振に終わった。

 その後は守備に就き、再びファンを沸かせた細川。小野郁とバッテリーを組むも、結果は大田に2ランを浴びて2失点と〝ホロ苦〟なものに。それでも、イニング間にはスタンドから大きな拍手を浴びてベンチへと下がった。

 試合後、セレモニーに登場した細川は「この年なのに選手として見てもらって、使ってもらって感謝しかないです。(19年間の現役生活は)おなかいっぱいです」と、茶目っ気たっぷりにコメント。球場入り口には球界関係者から送られてきた沢山の祝花が飾られ、古巣・ソフトバンク時代の戦友・内川からは、背番号である「55」の風船があしらわれた花が贈呈されていた。装飾の中には「最後まで頑丈だった細川亨を見習って僕も頑張ります」と、力強いメッセージが添えられており、現役生活19年間のベテランの背中の大きさがうかがえた。