中日・大野雄「最優秀防御率」トップ死守 投手2冠のカギ握る〝与田VS佐々岡〟頭脳戦

2020年11月06日 05時15分

DeNA戦も躍動する投球で7回無失点の内容を見せた中日・大野雄

 エースの2冠死守へ秘策あり――。中日・大野雄大投手(32)が5日のDeNA戦(ナゴヤドーム)に先発し、7回5安打無失点の好投でチームを8年ぶりのAクラスに導いた。自己最多タイの11勝目を挙げ、防御率1・82でリーグトップを死守。2位の広島・森下との差を0・09に広げた。

 この日の7つを加えて148奪三振となり、奪三振王のタイトルは決定的となったが、2年連続を狙う最優秀防御率はまだ予断を許さない。広島・佐々岡監督は「いろいろ話をして考えます」と明言を避けたが、残り3試合で森下が1試合に先発するとみられ、6回1/3以上を無失点に抑えると抜かれてしまう。

 それだけに与田監督は全面バックアップの構えだ。この日で打ち止めとなる可能性もある大野雄だが、中日の最終戦は11日の広島戦(マツダ)。万一、その日までに森下に逆転された場合は中5日での登板もある。指揮官は「そこは継続して考えておきます。もちろんタイトルは取らせてあげたい」と明言。もちろん体調との兼ね合いはあるが、投球回数が大野雄より少ない森下の動向を注視するという。

 与田監督には〝実績〟もある。昨季も大野雄に最優秀防御率の初タイトルを取らせるため、9月30日の阪神戦に先発させるも3回1/3を無失点に抑えた時点で広島・ジョンソンを抜いて防御率がリーグトップに立つと、降板させた。勝利投手となれば4年ぶり4度目の2桁勝利だったが、事前に本人と相談した上でタイトルを優先したのだ。

 2冠へ向けて大野雄は「僕は攻めるだけ。攻めて攻めてあかんかったらしゃあない。守りに入ることだけはしたくない」と意気込んでいる。球団史上9人目となる沢村賞も射程圏内で、竜のエースが勲章だらけのオフを迎えられるのか期待は膨らむばかり。ドラフト同期の与田、佐々岡両監督による〝化かし合い〟も含めて興味は尽きない。