ソフトバンクが5日のロッテ戦(ZOZOマリン)に1―6で敗れた。ロッテ相手の連勝が7でストップ。対戦成績も11勝12敗1分けとなり、完全優勝を阻止された。
 先発の東浜巨投手(30)が無念の投球だ。「思うようにボールを操ることができませんでした。最後に力を振り絞ることができなかった。自分が持っている力を出し切れなかった」

 2つのタイトルがかかる登板だった。8回2/3以上を投げれば規定投球回に到達し、自責点が3点までなら千賀を抜いて防御率トップ、白星がつけば今季の規定勝利数の10勝(1敗)となり、最高勝率のタイトルを手にできた。しかし、うまくいかなかった。登板前日には「あまり意識しすぎても良くないと思う。一人ひとり、しっかり打ち取っていくことを考えて投げたい。CS、日本シリーズと続いていくので、そこにつなげる意味でも内容のいい投球をしたい」と臨んでいたのだが…。

 1―0とリードして迎えた5回に二死一、二塁から9番・安田に2点適時二塁打を浴びた。自身の連続無失点が28イニングで止まり逆転を許した。続く6回には押し出し四球で1点を失った。それでも工藤監督はWタイトルへ、8回のマウンドにも立たせてくれたが、135球目が4失点目の押し出し四球となり、降板。自身の連勝も7でストップだ。

 工藤監督にとって東浜を引っ張ったのは難しい選択だった。CSを戦う可能性もあるロッテ戦の勝ち越しには強い思いもあった。「彼の目標もあった。このゲームは当然大事な試合だったんですが、ここまで本当にいい投球をしてチームを助けてくれたので」。

 こう話すと「ロッテには勝ち越したかったですけど、来年の僕らの課題としておきます」と誓った。