中日・吉見「浅尾のことを一度もライバルと思ったことがない」 引退会見で本音トークを熱望

2020年11月05日 18時54分

笑顔で引退会見を行った中日・吉見

 今季限りでの現役引退を発表していた中日・吉見一起投手(36)が5日、ナゴヤドームで引退会見を行った。

 会見中は終始笑顔で涙はなし。冒頭で「今年をもちましてプロ野球生活を引退したいと思います。いろいろな思いがあったんですけど、引退ということを決めました。15年間でしたが、良い思いもでき、苦しい思いもしましたけど、幸せな15年間だった。本当に今までありがとうございました」とあいさつした。

 決意した理由として「最近だけど、自分の立ち位置、一軍に上がれない葛藤、そういうものをすべて客観的に見つめ直して、まだ現役をやりたい気持はあったんですけど、来年仮に続けたとして同じことを繰り返すかなと判断して、それだったら次への道に早く進もうと思い(10月)30日に決断しました」と明かした。

 希望枠で2006年に中日に入団。08年から5年連続で2桁勝利を挙げ、09年(16勝)、11年(18勝)にいずれも最多勝を獲得。特に11年は最優秀防御率(1・65)との2冠となり、球団初のリーグ連覇の偉業に大貢献した。「悔いはないです。ただ後悔はあります。もっと練習しとけば良かったとか、あの場面の投球の時になんであれを選択したのかなとか、言えばキリがないですけど」と振り返った。

 落合元監督へ報告した際は「早いよ」と諭されたというが、引退する理由を述べると「それだったら、自分で決めたならいいんじゃない」と理解を示してくれたという。

 谷繁元監督への報告では驚かれることはなく「そっか」との反応。それでも吉見は「僕がこれだけ勝つことができたのは谷繁さんのおかげです。たくさん迷惑かけたというか、怒られたんですけど、感謝しています」とお礼を伝えると、谷繁元監督から「そんなことないよ、お前の努力だよ」と言われ、吉見は恐縮しきりとなったという。

 先に引退した浅尾コーチについては「僕は浅尾のことを一度もライバルと思ったことがなくて、本当にたくさん勝つことができた中で、何でも助けてもらった存在、同級生なのでお礼を言いたい。お互いに現役は終わるので本音で語り合えたらいいかな」と説明する。

 後輩たちに向けては「ドラゴンズは強いです。今、本当に強くなっている段階だと思う。勝ち方を知ればもっと勝てると思うし、もっと簡単に勝てると思う。でもやっぱりただ勝つだけじゃなくて、もっともっと自分を知って自分が何をするべきなのかというものが分かれば、もっともっと成長できる」とエールを送った。