中日は3日、名古屋市内の球団事務所で支配下の鈴木翔太投手(25)、小熊凌祐投手(30)、伊藤準規投手(29)、阿知羅拓馬投手(27)、石川駿内野手(30)、育成契約の浜田智博投手(28)、大蔵彰人投手(26)の計7選手に対し、来季の契約を結ばないことを通告した。

 鈴木翔は聖隷クリストファー高(静岡)から2013年にドラフト1位で指名されて入団。17年に先発ローテ入りして15試合に登板し5勝5敗の成績を残したが、18年オフに血行障害の手術を受けて、19年、今季とも一軍登板はなかった。「覚悟はできていた。2年間、一軍で1試合も投げていないので(戦力外になって)当たり前。手術してから指先の感覚が悪くて、今までと全然違っていて投げるときに気持ち悪かった。正直、イップスみたいになっていた」と吐露する。

 しかし、今季は二軍戦で18試合で2勝2敗2セーブ、防御率5・74の成績を残し、球速は150キロをマークするようになったが、これは仁村二軍監督に変化球は捨てて「真っすぐだけを求めろ!」と言われて吹っ切れたという。

「それをやっていくにつれて最後の1か月はすごく思い切って投げられているし、今まででも一番いい球を投げられていたのでは感じる。これまでと違った感覚で投げられていて自信になっている」とトライアウトへ挑戦する意思を示した。

 鈴木翔のほか、小熊、伊藤準も現役を続行する希望を持っており、石川駿、浜田智は現役引退の意向を示した。

 中日は今秋のドラフト会議では支配下6選手、育成3選手の計9選手を指名していた。