巨人「日本一奪取」へ 命運握る原監督の〝手綱さばき〟

2020年11月02日 05時15分

日本一を狙う巨人の(左から)原監督、元木ヘッド、宮本コーチ

 日本一奪取へどう備えるべきか――。リーグ連覇を達成した巨人では、21日に開幕する日本シリーズに向けたチーム内競争が激化している。昨季はソフトバンクに屈辱の4タテを食らい、日本一奪回は至上命令だ。今季はCSもなく、ホーム試合は京セラドームで行われる特殊日程。首脳陣の間には短期決戦直前の、ある〝判断ミス〟も記憶されており、原辰徳監督(62)の手綱さばきも注目される。

 1日のヤクルト戦(東京ドーム)は先発の畠がプロ初完投を初完封で飾り、2―0の勝利に導いた。故障でフル稼働はできなかったが、今後に目を向ければ大きな1勝だろう。V2を果たし、もう一つの戦いが3週間後に迫っている。日本シリーズではエース菅野、サンチェス、戸郷の先発登板がほぼ確実。流動的な4枚目への滑り込みへ、完封劇が強力なアピールになったことは間違いない。

 原監督は日本シリーズについて「まだまだ先ですから。そこはあまり意識する必要はないと思います。徐々に、というところで」としつつ、一つのポイントとして「最大限、チーム力を上げる。それといいコンディションをつくる」と号令をかけた。

 昨季は攻守でソフトバンクに圧倒され、爪痕も残せないまま4連敗を喫した。しかも、今年は特殊な環境が待ち受けている。セはCSがなく、日本シリーズではCSを勝ち抜いて勢いづいたパのチームと激突する。加えて、シリーズ期間中は本拠地の東京ドームを使用できないため、ホーム試合を京セラで行う。雨天中止となっていたDeNA戦(横浜)が決戦1週間前の14日に組み込まれたことは幸いだが、試合以外の日をどう使うかも命運を大きく左右しそうだ。

 すでに水面下では、日本シリーズ開幕の数日前から京セラでの〝プチ合宿計画〟も練られている。ただ、最大の懸案は選手の実戦感覚をいかに保つかだろう。実は昨季の敗退後、首脳陣が王者との実力差とともに悔やみきれなかったのが、日本シリーズ直前の「準備」だった。コーチの一人はやりきれない表情で「日本シリーズ前にソフトバンクが一度、練習試合やったでしょ? ウチは結果的にやらなかった。あの一日で試合勘に差が出た。悔しい」と唇をかんでいた。

 チームは昨年10月13日にCSファイナル突破を決め、翌14日の休養日を挟んで15日から17日までの3日間、東京ドームとジャイアンツ球場で練習を行った。一方のソフトバンクは16日にペイペイドームで紅白戦を実施し、実戦感覚を再度養った。巨人サイドとしては、3日連続で通常練習にしたことが「ベストの選択だったのか?」という後悔が残されたわけだ。

 昨季の屈辱と反省、さらに後悔を胸に挑む8年ぶりの日本一奪回。原監督のタクトも注目される。