巨人・原辰徳監督(62)が、31日のヤクルト戦(東京ドーム)でプロ初本塁打を放った、3年目の岸田行倫捕手(24)を称えた。

 チームは6―4で勝利し、引き分けを含んでの連敗は5でストップ。打線も活発だっただけに、指揮官もさぞご機嫌かと思いきや「昨日、東京ドームに(深夜)1時までいたよ。収録がだって、ラジオ2本、テレビ6本、全部で8本だよ」とお疲れの様子。しかし、喜びで興奮状態だったようで、その後すぐには眠れず「軽く家で食事して、朝までテレビやってて、結構世相を…ちょっと見ていた。(優勝の)余韻に浸っていたというところで」とほぼ不眠状態だったことを明かした。

 この日は岡本、丸に一発が飛び出したが、2点リードで迎えた6回にうれしいプロ入り初アーチを放った岸田について問われると「このところキャッチャーが、バッティングというものが振るわない中、インパクトとしては大きいですね」。ファームでは4番だったとあって、その長打力に期待を込めたが、ナインの岸田に対する手荒い祝福に話が及ぶとまさかの一言を放った。

 ナインが岸田に仕掛けたのは、メジャーリーグでも初アーチを放った選手などによく行うイタズラの儀式「サイレント・トリートメント」。ベンチに戻ってきた選手を完全無視して、沈黙したところで一斉に祝福する、軽いドッキリのような演出なのだが、これを遠くから見ていた指揮官は「僕は(岸田が)嫌われている人間かと思いましたけど」と、まさかの珍解釈。報道陣の笑いを誘っていた。