まさかのデッドヒートとなるのか。巨人・岡本和真内野手(24)が、31日のヤクルト戦(東京ドーム)で2試合連続となる29号3点本塁打を左翼スタンド上段に突き刺した。これでヤクルト・村上、阪神・大山、そして同僚の丸に3本差…と思いきや、次打者・丸佳浩外野手(31)も2者連続となる27号ソロを右中間スタンド最深部へ叩き込み、本塁打王争い単独2位につけた。

 久々の豪快弾を放ったのは岡本だった。1―1で迎えた5回、一死一、三塁で打席に立つと、ヤクルト先発・小川の3球目、落ち切らないフォークをフルスイング。大歓声に乗った打球は、オレンジ色に占拠された左中間スタンドに吸い込まれた。

 前日は左腕の力ですくい上げた〝技アリ〟の一発だったが、豪快にシバき倒した一打も爽快だ。ナインも大盛り上がりで、ベンチでのハイタッチの最後、ヘルメットを勢いよく叩いたのはこの日先発の菅野。〝痛いっすよ!〟とばかりに振り向いた岡本だったが、その表情は笑顔だった。

 そして、息つく間もなく本塁打を放ったのは、3本差をつけられたばかりの丸だった。小川の4球目を鋭く振り抜くと、ライナー性の打球は右中間スタンドへ。セ・リーグ本塁打王争いで単独2位となる27号ソロで追随し、5―1とヤクルトを突き放した。

 前日の優勝会見で、本塁打王争いについて問われた丸は「僕は足元にも及ばないと思っていますので。僕はしっかりと岡本さんのカバーができればいいなと思っています」と笑い交じりに謙そんしていていたが、まさかの同チームでの争い。果たして、丸が「岡本さん」を〝まくる〟時が来るのか――。