阪神・藤浪の来季は先発復帰か中継ぎか 次回最終登板が〝適性テスト〟

2020年10月29日 05時15分

久々に先発した藤浪。来季はどうなる

 来年は先発、それとも中継ぎ? 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が28日の中日戦に先発し、4回76球1失点(自責0)にまとめた。今後の注目は来季の役どころ。今季は夏場まで先発で結果を残せず、中継ぎへと配置転換された。救援では13試合で7ホールド、防御率2・35と結果を残しているが、本人の希望は先発復帰。次回登板でも適性を猛アピールする必要がありそうだ。

 9月13日の広島戦(甲子園)以来、約1か月半ぶりの先発を無難にこなした。立ち上がりは京田の二塁打に味方の失策が絡み、二死満塁から福田に押し出し四球を与えて先制点を献上。しかし、2回以降は最速158キロの速球を軸に無安打に抑え、与えた走者も1人のみ。4回まで6奪三振と〝らしさ〟も披露した。

 この日は先発でのブランクを考慮されて4回76球で降板。藤浪は「久しぶりの長いイニングで初回は少しバタバタしてしまいましたが、その後は粘ることができた」と尻上がりのデキに手応えも口にした。

 9月末からリリーフに回って結果を残してはいるが、藤浪の本音は「やっぱり先発をしたい気持ちは強い」。この日の投球を見守った矢野監督は「次回も先発でいこうかなと思っています」と話しており、再度〝適性テスト〟が行われる見通しだ。

 最終的に来季の役割がどうなるかはさておき、中継ぎでの経験は、これまでのプロ人生にはなかった収穫であることは自他ともに感じるところ。問題は来季にどう生かすかだ。

 高校時代からの藤浪を知る米球界関係者は「確かに中継ぎ、クローザーとかに適性がありそうだけど、先発に戻るのは難しいとか決めつけられることではない」と指摘。メジャーでも「先発→リリーフ→先発」で真価を発揮した例は多々あるという。

 近年ではアレクシー・オガンド(37)が代表例だ。同投手はレンジャーズ傘下のマイナーに在籍した2010年に、平均約153キロの直球を武器に先発投手として台頭。シーズン中盤にメジャー昇格したが、チーム事情で本職の先発ではなく中継ぎで44試合に登板し、防御率1・30と好成績を残した。この間、直球の平均球速は155キロにアップ。翌11年は先発復帰して7連勝を飾り、オールスターにも出場した。最終的に13勝を挙げてレンジャーズ地区優勝の原動力となった。今季、代名詞の直球で球団新&自己最速の162キロをマークした藤浪のように配置転換が結果的に奏功した例だ。

 藤浪は次回が今季最終登板になる可能性が高く「いい形で来シーズンにつなげていけたらなと思います」と意気込む。元エースの8年目シーズンのラスト登板はキャリアの中でも大きな節目となりそうだ。