得津高宏氏のドラフト診断「クジ引き連敗の巨人は真剣に交代を考えるべき」

2020年10月26日 21時29分

くじ引きで連敗中の巨人・原監督©NPB/BBM2020

【2020ドラフト会議】今年度のドラフト会議が26日、都内のホテルで行われた。ドラフトで指名に成功した球団はどこか。そしてうまくいかなかった球団は…。元ロッテのスカウトで本紙評論家の得津高宏氏が、本紙恒例「ドラフト診断」で今年もズバリ採点した。

 今年のドラフトはそこまで成功、失敗の差がないドラフトだったかと思います。全体的な傾向として見渡すと、大学生、社会人選手の指名される割合が高く、全国大会がなかった高校生たちの評価が難しく、見送られた印象。そんななかでも高校生中心の指名をしたソフトバンクやオリックスといった球団は、かなりのリスクを背負っているようにも見えたため、今年は評価を下げました。

 もともとソフトバンクは高校生中心の指名が多く、戦力的な余裕があるからこそだと見ていました。ただ、最近は主力の野手に衰えが見えてきていますし1位で近大・佐藤を外したのは痛かったのでは。即戦力投手を一人も獲れなかったのは、150キロ超を投げる若い投手がチームにたくさんいるので、それほど気にしなくてもいいかもしれませんが、高校生5人はさすがに異質です。一方、オリックスの上位3人高校生は、最下位チームの指名じゃないですね。この球団には若い有望な選手はたくさんいますが、福良GMの意向が強いのか、現場がちょっとかわいそうだと思ってしまいました。

 西武もこの球団らしさが今年もよく出たドラフトだったのではないでしょうか。外れ1位の桐蔭横浜大・渡部は「アンコ型」の選手を育てるのが得意な西武ならでは。おそらく中村や山川などで、成功するパターンを熟知しているんでしょうね。しかし、この球団こそ投手を獲らないといけないのではないでしょうか。渡部を獲る前に獲れる選手がたくさんいたような気がしてなりません。ただ、スカウト的には5位で準硬式の選手を獲ったのは「さすが」のひと言。コロナでただでさえ選手情報が不足するなか、西武の情報網は健在だということを知らしめました。

 最後に巨人ですが、指名バランス的にはそれほど悪いとは思いません。即戦力投手を2人確保し、手術明けの2位の東海大・山崎は、東海大の大麻問題で他球団が疑心暗鬼に陥るなか、原監督の情報網からまったく問題ないことを確信したからこそ、指名できたんだと思います。4位の伊藤は中大出身でもありますし、将来的に〝阿部監督〟を支えてくれそう。ただ、こればっかりはどうしようもないのですが、くじを引く人を変えることを本気で考える時期にきているのではないでしょうか。

 ドラフト的に監督がくじを引くのは「絵になるから」という理由がほとんど。誰もくじを外した責任はとりたくないもので、普通なら「監督が引いてダメなら仕方がない」となります。ただ、これで10連敗となると…。さすがにチーム強化よりも「絵になる」を優先させているようではダメ。スカウトも「勘弁してくれよ…」となってしまいます。将来的に原監督がGMになって、引く人が変わるのだったら、今のうちから阿部二軍監督に引かせるのも一つの手じゃないかと思います。

 結論としては、以上の4球団を「いまひとつ」とさせていただきます。

◇得津氏の診断

D=巨人、西武、ソフトバンク、オリックス