ソフトバンクが23日の西武戦(ペイペイ)に8―1で快勝。破竹の12連勝で優勝マジックを4とした。もはやノンストップ状態。最短で25日にも3年ぶりのV奪回を成し遂げる。

 6回、柳田のバットが快音を響かせた。同点から甲斐のスクイズで勝ち越しに成功。なおも二死満塁のチャンスだった。2番手・宮川の直球を中前に弾き返した。「みんながつないでくれたチャンスだったので、気持ちを入れて打ちました」。2人の走者が生還する値千金の一打となった。4番・グラシアルも続いてこちらは7試合連続打点。ベンチのムードも最高潮の中で、この回、一挙4点だ。

 さらに柳田がとどめを刺す。8回に田村のシュートを左翼ホームランテラスに運ぶ28号2ラン。「芯に当たったのでいいところまで行くのかなと思った。疲れていたんで逆にそれが脱力してホームランになったのかな。みんなが自分の仕事に集中できているので、いい戦いが継続できていると思う」。これで10月は打率3割8分7厘、4本塁打、16打点。2年ぶりの30本塁打超えも視界に入り、首位打者、最多安打のタイトルも狙える位置だ。

 投げては石川が7回を6安打1失点に抑える気迫の投球で、9勝目を挙げた。「初回から気持ちを込めてしっかりと投げることができて良かったです。少しバタバタしてしまった場面もありましたが粘ることができたと思う。チームの状態がいい中で、先発として最低限の仕事はできたと思います」と大きくうなずいた。

 相手の西武は2位・ロッテに3ゲーム差に迫り、CS進出へ勢い十分で臨んできたが、ソフトバンクはそんな強敵もあっさり投打で圧倒した。歓喜の瞬間も目の前だ。