ソフトバンク11連勝を支える〝ド根性〟捕手に称賛の声

2020年10月23日 06時15分

怒とうの11連勝!甲斐(左)は森とグータッチ

 首位独走のソフトバンクは22日の日本ハム戦(札幌ドーム)に4―2で快勝。15年ぶりの11連勝を飾り、優勝マジックを6とした。先発のマット・ムーア投手(31)が7回10奪三振無失点の好投で6勝目。「甲斐といい呼吸で息の合った投球ができた。リードがすごく良くて、そのリードに応えようという思いで投げた」と女房役の甲斐拓也捕手(27)に感謝した。

 お立ち台で助っ人左腕がたたえた正妻こそが、まさしく大型連勝の立役者だ。11連勝中10試合で先発投手に白星がつき、零封試合は3試合連続を含む4試合。V争いの佳境で安定した戦いに導いた。

 抑えたら投手の手柄、打たれたら捕手の責任…。矢面に立たされることが多いポジションだけに、シーズン序盤はチームが波に乗れず、責任を背負い込んだ。先発マスクを外れ、ベンチで戦況を見守る悔しさも味わった。その苦悩を知るチームの同僚たちからは「見ているこちらがつらくなる時もあった。だけど、頑丈で辛抱強いのが拓也。歯を食いしばって辛抱したから今がある」という声が聞こえてくる。

 首脳陣からの信頼が厚いベテラン捕手の高谷が10月に入って故障離脱。チームに危機感が募る中、ド根性を見せつける存在感に球団内からは「(貢献度は)チームのみんなが分かっている」と〝ひっそり〟称賛を浴びている。

 工藤監督は言う。「僕はあれ(序盤の苦しみや欠場)があったから良かったんじゃないかなと思う。自分を見つめ直す時間があったから。なんだかんだ打たれて悔しい思いして、なにくそと。そういうのが早く来たというのが、また一つ成長につながったと思う」

 シーズン一番の勝負どころで、月見草のような絶妙な存在感を放つ鷹の正妻。輝く「優勝捕手」まで、あと少しだ。