西武が21日のロッテ戦(メットライフ)に2夜連続の2―1のサヨナラ勝ち。7月31日以来、82日ぶりの勝率5割に復帰し、単独3位に浮上。CS出場圏内の2位・ロッテとの差を残り17試合で4ゲームに縮めた。

 主役はこの日もラッキーボーイ・山野辺だった。1―1の9回二死二塁から前夜は相手敵失でのサヨナラ勝ち。しかし、この日はしっかり自らのバットで同じ益田から右前適時打を放ち二塁走者・外崎を返した。

 山野辺は2夜連続のお立ち台で「素直にうれしいです。昨日はちょっと受け身の形で打席に入ってしまったけど、今日は自分で決めるという強い気持ちを持って入った。外崎さんがセーフになってくれと思いながら走りました」とこの日の一日一善を振り返った。

 辻監督は「昨日はエンドランをかけて、最後は向こうのエラー。今日は正真正銘のサヨナラ打だからよかった。(リクエストになって)外崎の喜びようを見たら大丈夫かと思ったけど、あれだけベンチから飛び出して騒いだのはいいけど、それをアウトと言われたら、と思いながらベンチで見ていた」とサヨナラのシーンを振り返った。

 この連勝で2か月半以上に及んだ借金生活からようやく脱し、同時に逆転CS進出の可能性も見えてきた。

 指揮官は「まだ低迷した位置にいるけど、こういう勝ち方をするとチームも強くなるし若い選手も成長する。(残り17試合で)4ゲームって大変なことだけど、やっぱり明日勝つことによって、そういうチャンスも出てくる。我々はその気になっているし、選手達もその気になって一緒に戦っていったら面白い結果になるかも分からない」とミラクルへの期待感を膨らませている。

 そのためには、まず明日の3戦目をきっちり取る3タテが絶対条件。ロッテとの差を「3ゲーム」まで詰めれば何かが起こりそうなムードは高まってくるはずだ。