巨人の2年目左腕・高橋優貴投手(23)が21日のヤクルト戦(神宮)で一球に泣かされた。


「マジックも1桁になり、それを意識した中で勝ちにつながる投球をしたい」と今回意気込んでいた背番号26だったが、プロの世界は甘くない。

 1点リードの6回一死二塁だ。4番・村上にフルカウントから投じた6球目、外角低めの122キロのスライダーを逆方向にはじき返された。無情にも打球は左翼スタンドに飛び込む逆転の24号2ラン…。ベンチは痛恨の一発を浴びた高橋を6回途中5安打2失点で降板させた。

 左ヒジ痛からの復活先発となった14日の広島戦(東京ドーム)で5回1失点で今季初勝利。この日は初回、四球に連打で無死満塁と早々の大ピンチ。そこから村上、西浦、中村を3者連続三振に仕留め、虎口を脱出。2回以降は走者を出しながらも、粘りの投球で味方の援護を待っていた。

 打線は4回、坂本が先発・石川の初球をドンピシャリ。チーム初安打となる17号ソロを左翼席に叩き込んだ。2000安打まで残り16に迫る先制弾に坂本は「受け身にならないように積極的にスイングしました」と笑顔だったが、前日同様、1点で勝つのは難しい。ここ4戦2敗2分けと苦しむチームは5回の好機で大城がスクイズをまさかの空振り。飛び出した三走・丸が挟まれて憤死するなど〝低空飛行〟が続いている。

 高橋は試合後「一番やってはいけない本塁打を打たれてしまいました。一球の重みというものをもう一度考えて突き詰めていきたい」と反省。V目前で引き分けを挟む3連敗を喫した巨人。足踏み状態が気になる。