向かうところ敵なしの強さだ! ソフトバンクが20日の日本ハム戦(札幌ドーム)に11―2の圧勝で今季初の9連勝を飾った。貯金は今季最多の22とし、2位ロッテとのゲーム差は6・5にまで拡大した。

 試合前の時点で対戦防御率0・69に抑えられていた天敵・上沢を完全粉砕した。まずは3回だ。二死一、三塁のチャンスで4番・グラシアルの右翼フェンス直撃の2点適時二塁打で先制した。

 5回には中村晃の右前適時打と栗原の犠飛で効果的に得点を重ね、トドメは松田宣の一発だ。ツーシームをバックスクリーン左へ運ぶ会心の11号3ラン。ベンチ前で恒例の熱男ポーズを決めると「しっかり芯で自分のスイングで打てました。いい流れで回ってきたし、追加点になって良かったです」と笑みを浮かべた。この回、一挙5点を奪って上沢をKOした。

 V奪回へラストスパートの態勢に入った鷹打線はもはや誰にも止められない。今季4戦4敗だったロッテ・美馬、オリックスの剛腕・山本、2戦2敗で対戦防御率0・66だった楽天・塩見、そして今回の上沢と、次々と天敵を攻略して連勝を伸ばしてきた。直近5試合で打線は平均8得点超え。驚異の破壊力を見せている。

 投手陣も負けていない。8連勝中は実に4度の零封勝ち。この日も先発・笠谷が6回2安打無失点、自己最多の8奪三振の快投を見せた。

 最終盤になって投打ともに充実してきた鷹戦士。工藤監督は「目の前の試合にしっかり集中できるようにやっていくことがチームにとって一番いいことだと思う。選手たちも一つひとつの積み重ねなんだとやってくれている」と手応えを口にした。

 3年ぶりのV奪回へ。21日にも待望のマジック8が点灯する。