今季限りでの現役引退を発表した西武・高橋朋巳投手(31)の「引退試合」が30日のイースタンリーグ・巨人戦(カーミニーク)に決まった。
 20日、メットライフドームに隣接する球団事務所で引退会見を開いた高橋は「8月に引退を決意して球団の方にお話しさせていただきました。プロ野球選手としては短いんですけど、8年間の中ですごい濃く、いい時間を過ごせたので、幸せに(現役生活を)終わることができました」と切り出した。

 引退を決意したのは8月初旬、ファームでのフリー打撃登板でのことだった。

 高橋は「自分の中でやり尽くしたんですよ。治療だったり、トレーニング、食事、いろいろやり尽くして、最後の最後に投げたBP(打撃投手)でものすごい痛みがやっぱりあった。これだけやっても痛みも変わらないし、これはだめだと。自分の中でいい意味で諦めがついた。ここまで契約していただいた球団にクビ切りの時じゃなく、自分からけじめをつけようと思って引退を決意しました。相談は全くないですね。投げている時にめちゃくちゃ痛かったんで、投げながら自分の中で決断していました」と決断の時を振り返った。

 そして、それを伝えた周囲の反応は高橋にとって嬉しいものだった。

「ここまでやってきてくれて、リハビリだとかそれでも変わらずいろんな選手に接してくれたのが本当に良かったと二軍、三軍のスタッフに言っていただいたのが本当に良かった。腐らずやってきて良かったなという感じですね」

 そんな高橋に球団は「引退試合」を用意した。

「10月30日に球団が二軍の方で引退試合をしてくれるということで、バッター1人だけですけど、9回に投げさせていただくのでそれまで頑張ろうと思います。ホームベースまで届くか分からない状態なので、とりあえずあまりにもひどい状況にならないように頑張りたい」(高橋)と現役最終登板に向けての意欲を語っていた。