M7巨人・原監督は消化試合でどんな「名場面」を演出するか

2020年10月19日 04時46分

巨人・原監督は消化試合でどんな〝演出〟を見せるか

 いわゆる消化試合も無駄にはできない。2年連続リーグ優勝を目前にしている巨人は18日のDeNA戦(横浜)で7回表終了まで5点リードしながら6―10と逆転負け。しかし、2位・中日も敗れたため優勝マジックは1つ減って7となった。今後は個人タイトルや偉業達成がかかる選手たちのV決定後の起用法も気になるところ。〝名演出家〟の原辰徳監督(62)がどんなドラマを生み出すのか――。

 5―0の7回裏に思わぬ展開が待っていた。6回まで無失点で好投していた先発・畠が先頭のロペスからの3連打で1点を失って降板。無死一、三塁からの継投策が裏目に出た。高梨が梶谷に逆転満塁弾を浴びるなど、鉄壁の救援陣が2イニングで9失点の大炎上となった。

 原監督は「(先発が)アウトカウントを1つ取ってバトンを渡すというのは、とても重要。僕の中ではね。『(畠に)1アウトを取ってくれ』と自分の中で思っていたんだけど、代え時というのを私自身が我慢できなかった」と自らの〝判断ミス〟を悔やみ、敗戦の責任を一手に引き受けた。

 とはいえ、この日は中日も敗れてマジックが1つ減り、歓喜の瞬間にまた一歩近づいた。早ければ23日にも優勝が決まるが、その後の公式戦をどう戦うかも注目される。

 既に13勝を挙げて最多勝と最高勝率(9割2分9厘)のタイトルをほぼ手中にしている菅野智之投手(31)は、最優秀防御率では中日の大野雄(1・92、菅野は2・02)でデッドヒートを展開中。25本塁打の主砲・岡本和真内野手(24)も1本差で上回る阪神・大山を追いかけている。

 さらに、この日2安打の坂本勇人内野手(31)は通算2000安打まで残り19試合で19安打とした。本人は今季中の達成にこだわっていないが、G党の間では大きな関心事となっている。

 優勝決定後もこれまでと同じペースで出場させるのか。それとも休養を与えるべきなのか。今季のセ・リーグはCSがなく、11月21日に京セラドームで開幕する日本シリーズまでの期間でどう調整するかも大きなポイントとなる。ナインの疲労はピークに達している半面、休ませ過ぎれば実戦感覚が鈍る。その見極めはタイトル争いに影響を及ぼす可能性もある。

 一流の〝演出家〟でもある原監督はどんなシナリオを描くのか。かつては感動の名シーンも生み出してきた。2012年10月7日のシーズン最終戦。坂本が3安打し、173安打で最多安打のタイトルが確定していた長野(現広島)に土壇場で追いついた。そこで、原監督は長野に代打を送り「サカチョーコンビ」が揃ってタイトルを獲得。クールな坂本が指揮官と長野の粋な計らいに塁上で涙ぐんだのは今でも語り草になっている。今年は指揮官がどんな名場面を演出するのか興味は尽きない。