広島のドラフト1位・森下暢仁投手(23)が「憧れの人」と投げ合った。17日の中日戦(マツダ)に先発したルーキー右腕は2点リードの4回二死一、三塁から高橋に適時打を浴び1点を失ったが、6回一死一塁の場面では自らの好フィールディングで併殺を奪うなど勝利への執念を見せ、7回1失点の好投をみせた。

 ふがいない姿を見せるわけにはいかなかった。この日の中日先発・柳は母校・明大時代の3学年上の先輩。寮では同部屋で生活をともにしてきた特別な存在だ。それだけにこの日に向け「いい投げ合いができるようにと思って準備していた」と気合が入っていた。

 その気持ちは打席でも表れる。学生時代も含めて初対決となった第1打席では、右翼線への二塁打をマークするなど投打でハッスル。試合後は「柳さんとこういう舞台で投げ合うことができた。明治に入ってよかった」と振り返った。チームの逆転負けで、森下は9勝目こそ逃したが充実感はいっぱいだった。