バレンティンの代打・長谷川が初の満塁弾「ココの悔しい思いは感じていた」

2020年10月16日 00時25分

初の満塁弾を放ったソフトバンク・長谷川

 ソフトバンク・長谷川勇也外野手(35)が15日のオリックス戦(京セラ)でプロ14年目で初の満塁弾を放った。6回、チームが1点を勝ち越した直後に代打で登場。一死満塁のチャンスで追い込まれながら「あんなの狙って打てるわけない」と振り返った難しい内角球を右翼席へ運んだ。

 最高の結果が生まれる直前、オリックスベンチが先発左腕・田嶋を諦め、右の変則投手・比嘉にスイッチ。DHで先発出場したバレンティンを下げての代打・長谷川は、工藤監督の勝負手だった。

 2013年にリーグ最多198安打を放ち首位打者に輝いた長谷川だが、近年は右足首痛などの故障に悩まされた。8月には新型コロナに感染。約1か月の自宅待機を余儀なくされた。技術、精神力は球界トップクラス。だが、陰を歩く時間が長かった。目の前で代打を告げられるバレンティン。NPB通算297発の助っ人砲の焦燥感、悔しさはいかばかりか――。長谷川の中に燃えるものがあった。「ココ(バレンティンの愛称)も結果を出せない中で非常に悔しい思いをしているんでね…。そういう思いは感じていた」。自身が苦い思いを重ねてきた分、1打席1打席にかける思い、場面や状況で交錯する思いは強い。

「練習でやってること以外はできない。だから、そのためにやっている。どういうシチュエーションでも自分のやるべきことをやり通す」。しびれる場面になればなるほど、真価を証明する打撃職人。V奪回へ加速するソフトバンクの強さを象徴する強烈な一撃だった。