西武も近大・佐藤詣で 清原以来の野手競合ドラ1指名はあるか

2020年10月15日 05時15分

〝ドラフト巧者〟西武の渡辺GM。今年はどう動くか

 ドラフト巧者・西武の動きがひそかに注目を集めている。10・26ドラフトの野手の目玉、近大・佐藤輝明内野手(4年)詣でが14日に終了。この日、奈良県生駒市の近大グラウンドを西武、ヤクルト、オリックスのスカウト、編成陣が訪問した。オリックスだけが本人と面談を行い、これで全12球団が調査書を届け、うち10球団が面談を行った。

 西武・渡辺久信GMは先日の編成会議で「現状を考えると当然、先発投手になってくるが、ある意味で野手という選択肢もなくはない。今、レギュラーを張っている選手も中堅になってくるし、FAも絡んでくる」と2013年の〝森、山川ドラフト〟以来の野手1位指名の可能性をにおわせている。

 秋山が抜け中村、栗山がキャリアの晩年を迎え2022年、23年には森、外崎、山川ら中堅組のFA取得が集中するチームの編成事情を考えても次世代の中核候補に走攻守三拍子が揃い、本職のサードに加え高いレベルで外野も守れる佐藤はノドから手が出るほど欲しい存在だ。

 しかし、西武の過去のドラフト戦略から見て普通に4、5球団が競合しそうな佐藤の1位クジに素直に参戦することへの疑念も拭えない。球団周辺からも「今年はかけ引きしがいのある年。面白いドラフトが見られそう」と例年通りの一本釣り劇場を期待する声もある。

 1979年に西武ライオンズとなって球団がドラフトで野手を1位指名した回数はのべ12回あるが、野手をクジ引きで他球団と競合したのは85年の清原和博内野手(PL学園)ただ一人。西武の野手1位指名は基本的に単独指名を念頭に置いていることが多い。その視点から、競合確実な佐藤を〝隠れミノ〟に、狙っている即戦力投手をできれば一本釣りしたいと考えている可能性もある。

 加えて今年は投の目玉にも早大・早川隆久投手(4年)がおり、大学進学がなくなりプロ入りを表明した中京大中京の超高校級右腕・高橋宏斗投手(3年)への注目も集まっている。一本釣りとなった場合の候補は渡辺GMが「大学時代から見ている」と高い評価を下す社会人の即戦力右腕、トヨタ自動車の栗林良吏投手(24)あたりか。

 ともあれ競合のリスクを冒して佐藤を1位入札するのか、それとも得意の一本釣りか、目が離せない。