巨人・原監督〝飼い殺し〟撤廃を直訴 山口オーナーがトレード裏話明かす

2020年10月13日 22時27分

原監督は〝飼い殺し〟撤廃を直訴していた

 巨人・山口寿一オーナー(63)が、13日の広島戦前に報道陣に対応し、今季が3年契約の2年目となる原辰徳監督(62)について「来年、当然続投ですね」と明言した。直接の要請はまだしていないが、試合後にそれを伝え聞いた指揮官は「なんて言ったらいいのか分からないね」としながらも「チームを預かっている人間として、ありがたいお言葉であったというとこですね」と語った。

 球団トップは〝言うまでもない〟といった様子で、原監督の3年目を静かに断言した。「2年前に私が原監督に直接、話をしてですね『強い巨人を取り戻したい』と。で、3度目の監督に就任を要請したんだけど…まぁ、実際にそうなっているんですよ。本当にさっきも言ったけど、今年は強くなりましたよ。3年契約の2年目で、来年、当然続投ですね」。

 編成権をも握る原監督の手腕は、コロナ禍で迎えた今季、冴えに冴えた。当然、山口オーナーも認めるところで「こういう特殊な条件の下でペナントレースで、これだけの成績をあげている。本当に立派な手腕だと思います」とたたえると、具体的にこう評した。

「特に一軍、二軍、三軍を一つに、まさに『ワンチーム』に束ねて、そういうマネジメントをやってくれていますよね。休ませるべき選手を休ませて、ファームから引き上げるべき選手を引き上げて、選手の力をよく引き出していると思いますね。そういう、原監督の考えを、二軍(監督)の阿部、三軍の二岡…それぞれ十分に理解して、かなり緊密なやりとりでジャイアンツ全体を活性化させている。そのあたりは、去年と比べて、コロナの特殊な状況の下でもね、いい運営をやってもらっている」

 さらに積極的なトレードについては「成功している」としたうえで、こんな裏話も披露した。

「それに関しては一度、(原監督から)『相談したいことがある』とシーズン中に言われて。それで会ったんだけれど、その時に監督が言っていたのは…言葉はちょっと、あまりいい言葉ではないかもしれないけど、できるだけ、選手を飼い殺しという状態にしたくない」と根強くあった〝悪しき不文律〟に、指揮官が自ら踏み込み直談判していたのだ。

 チーム事情もあって実力を発揮できない選手に、他球団でのチャンスを与える、そういう場が増えることによってチーム内の新陳代謝だけでなく、球界全体の活性化にもつながる――話は、そんな大局的な部分にまで及んだといい、山口オーナーも「そういう非常にしっかりした考えを持って、トレードを進めているということであって。なにか場当たり的にね、戦力補強をしているというのは違って、それは非常に賛同したんです。全面的に賛同した」という。

 未曾有のコロナ禍。異例ずくめのシーズンでの優勝に「非常に意義あると思っているんです」と山口オーナー。原監督への信頼は絶大だ。