中日の次期監督を巡って名古屋の街がざわつき始めている。きっかけは11日に中京テレビの「スポーツスタジアム☆魂」で放送された球団OBの立浪和義氏(51)と落語家・立川志らく(57)の対談だ。この中でミスタードラゴンズは「声が掛かれば引き受ける? もちろん、そうですね」と将来の監督就任に向けて強い意欲を示した。ファンや関係者の間では早くも未来の立浪政権誕生への期待が高まっている。

 大の中日ファンとして知られる志らくと立浪氏との対談は、大いに盛り上がった。中でもファンの間で話題となったのが、ドラゴンズの未来について語られた部分だ。

「立浪さんがユニホームを着てくれることをみんな、ほとんどのドラゴンズファンが待ち望んでますね。ミスタードラゴンズだからというだけでなくて、ドラゴンズ一筋でレギュラーで戦ってきた。だけど(レギュラーを外され)代打で悔しい思いをした。華の部分と影の部分を両方知っている。そういう人が監督になってくれたら強いドラゴンズが戻ってくるんじゃないかなと思う。どうなんですか」と言う志らくに対し、立浪氏はこう現場復帰への熱い思いを吐露した。

「自分では何とも答えにくい。本当にありがたいお言葉をいただいて。引退する前ぐらいから目標といいますか、辞めていつかは必ずまたドラゴンズのユニホームを着たいという目標は今もずっと持ち続けている」

 さらに志らくが「(監督の)声が掛かれば引き受ける?」と問いかけると「もちろん、そうですね」と即答した。

 この対談が放送されると、SNS上では「いやー立浪監督への序曲としか」「立浪監督実現するといいな」「立浪さんの監督を見たい。志らくさんが言うように強いドラゴンズをもう一度お願いします」と大きな話題に。中日の内部事情に詳しい関係者の間からも「立浪監督が声を掛ければ、今は中日から離れている人たちもみんなドラゴンズに帰ってくる。今中、井端、落合英二、久慈ら強い時代を知るOBたちがコーチとして戻ってくれば、ドームのチケットも今よりずっと売れるよ」「立川志らくさんだけでなく立浪監督を待ち望んでいる人は多い。立浪監督になれば名古屋でのドラゴンズへの熱が復活する」と将来の立浪政権誕生に期待する声が湧き起こっている。

 これまでも〝立浪ドラゴンズ待望論〟はずっと出ていたが、白井文吾前オーナーとの確執もあって実現することはなかった。オーナーの前では立浪氏の話題はタブーになっていたほどだが、その白井オーナーも今年3月に退任し、立浪氏とはフラットな関係と言われている大島宇一郎オーナーが就任したことで潮目は一変した。

 今回の対談でも志らくが「ドラゴンズのオーナーさんも立浪さんに(監督要請の)声を掛けていただいて(笑い)」と発言するなど立浪監督誕生への期待を口にすることは何の障害もなくなってきている。

 ドラゴンズの指揮を執る与田監督は3年契約の2年目。現在3位で、8年ぶりのAクラス入りの期待も高まっており、来年も与田監督が指揮を執る可能性が高い。ただ、ミスタードラゴンズはやはり名古屋では特別な存在。立浪氏がドラゴンズのユニホームへの強い意欲を見せたことで、2022年以降のポスト与田監督問題は立浪氏を中心に動いていくことになりそうだ。