巨人・原監督またも球界改革ブチ上げ!「補強期限」「支配下選手枠」ダブル撤廃案は同意を得るか

2020年10月10日 05時00分

再び改革案をブチ上げた巨人・原監督。球界はどう動くか

 熱血指揮官が再び球界に緊急提言だ。巨人・原辰徳監督(62)が9日、トレードを筆頭とする「補強期限の撤廃」と「支配下選手70人枠の撤廃」を訴えた。これまでにも「セのDH制導入」「FA人的補償の撤廃」など提案してきたが、賛同の声はそれほど多くなく、球界全体を巻き込んだ議論にまでは発展しなかった。それでも今回は風向きに変化が…。他球団からは「原提言」の一部に同意する声も上がっている。

「やっぱり(トレードに)期間を設けちゃダメでしょ。1年中で。そうすれば今年やろうとしていた現役ドラフトよりもずっと(効果がある)。『ウチならこの選手は可能性がある』とか、そういう話が出てくるかもしれない。期限で切っちゃうとダメだよね」。変革を求める指揮官の目は真剣だった。

 新型コロナ禍で開幕が遅れた今季はトレードや新外国人獲得、育成選手の支配下昇格が可能となる補強期限は、例年の7月31日から9月30日に変更となった。巨人は開幕後に4件のトレードを成立させるなど、積極的に動いてチームの独走に拍車をかけた。

 その背景には、いわゆる選手の「飼い殺し」から脱却する球団側の方針転換があった。放出した選手に他球団で活躍されることを嫌った従来の体質を見直し、巨人では出場機会がなくても他球団から必要とされれば送り出す方向にシフトしている。

 ただ、この補強期間の制約が〝足かせ〟となっている現状もある。シーズン終盤は来季に向けた新たなチームづくりの時期でもあるが、身動きは取りづらい。指揮官は「むしろ(これからが)活発になる時期。活発にならなきゃいけない時期でしょ。来季に向けて最後の補強」と訴えている。

 さらに指揮官のメスは「支配下選手枠」にも及んだ。「ベンチ入りとか一軍枠(の人数制限)は分かる」としながらも「70人枠というのもおかしな話。野球界発展(を考える)なら枠なんてない方がいい」と疑問を投げかけた。

 この〝2大提言〟に他球団は即座に反応。セ球団の編成関係者は「トレード期間の撤廃についてはいいと思う。選手にとっては移籍が活発になり、よりチャンスが増える」と賛意を示した。

 その一方で「70人枠撤廃」については「巨人やソフトバンクといった資金力のある球団はいいでしょうけど…。メジャーのように(選手の年俸総額が上限を超えたら支払う)ぜいたく税を導入してもらわないと。それでもウチは対抗できないし、これまで以上に工夫することでチームを強化していくしかない」(前出の関係者)と正直な思いを吐露した。

 もっとも、勝つために球団が資金を注入するのも、しないのも各球団の自由だ。巨人の球団内からは「そこはあくまで企業努力なのでは?」との声も聞かれた。

 昨オフから原監督が提唱したセのDH制導入やFA移籍に伴う人的補償制度の撤廃は、球界全体に及ぶ議論には発展しなかった。しかし、今回の提言の根底にあるのは移籍の活性化による選手の〝救済〟でもある。

「現役なんて長いようで短い。野球界発展のために何をすべきか、ルールを作ることが大事」。球界に新たな一石を投じる原監督の提言は他球団にどう響くのか。