負けても収穫あり――。巨人は7日のDeNA戦(東京ドーム)に3―6で逆転負けを喫した。敗れはしたが、優勝へのマジックは2位・阪神が敗れたため1つ減って「15」となった。

 先発は、ここまで5勝の左腕・田口だったが、課題となっていた立ち上がりと中盤で失点。特に1点リードで迎えた6回にロペス、ソトに2者連続被弾を含む4失点と逆転され途中降板。ここで大勢決した格好となった。

 試合後の原辰徳監督も、途中降板するケースが少なくなかった左腕に「同じような風景が多すぎますね。代えどきも難しい投手だしね。まあ、昨年リリーフで非常に頑張って、やっぱりリリーフの方が似合っているのかなと思ったりね…やっぱりそういうのが多すぎますね」と苦言を呈した。

 宮本投手チーフコーチは先発での再起を期待するも、ひとまず登録抹消が決定した…が、やはり首位を独走するチームは〝持っている〟のか、ちょうど入れ替わるように現れたのが、2年目左腕の高橋優貴投手の復活だった。

 昨年、ルーキーながら主に先発で5勝(7敗)を挙げるも、3月に左ひじを痛めリハビリに。我慢強くステップを踏み、ついに一軍へ戻ってきた。すると、さっそく2回3分の2を6奪三振、1失点と上々のマウンドを披露した。

 これには指揮官も「今日は優貴が非常にいいですね。いいコンディションですね…それが収穫かな」と安ど。貴重な先発左腕として、さっそく次回から先発ローテーションに組み込まれることが決まった。

 さらに指揮官自ら「売り出すよ」と語っていた、剛腕・ビエイラも4番手で登場し、初球いきなりの163キロを投じてスタンドを騒然とさせた。原監督も「ビエイラ? いいね。非常に成長していると思いますね」とニンマリだ。

 ただでは負けない原巨人。優勝への歩みは着実だ。