ロッテが残り1か月で35歳のチェンを獲得した真の狙い

2020年10月05日 06時15分

ロッテ入団会見を行ったチェン(代表撮影)

 メジャー帰りの左腕にかかる期待は大きい。先月21日にロッテに電撃加入したチェン・ウェイン投手(35)が、新型コロナウイルス感染拡大防止のための隔離期間を終えた4日の西武戦前、本拠地ZOZOマリンで入団会見を行い「また日本のプロ野球でプレーする機会をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。この後のリーグ優勝とCSで最大限の力を発揮してチームに貢献できるように頑張ります」と意気込んだ。

 9年ぶりの日本球界復帰となったチェンは2004年から11年まで中日に在籍し、計36勝をマーク。12年から昨季までの8年間はメジャーで59勝を挙げた。ただ、35歳という年齢に加え、今季は新型コロナウイルスの影響もあり、実戦不足は否めない。本人は「(コロナ禍でも)台湾で大学生やアマチュア相手に中5日で6、7イニングを投げて調整していた」と語っていたが、新たな環境にすんなり溶け込み、即戦力として実力を発揮できるかどうかは未知数だろう。

 それでもロッテがこの時期にあえてベテラン左腕を獲得したのは、自チームへの鼓舞に加え、ライバル球団への威嚇の意味合いが大きいと言われる。周知の通り今季のロッテは若手主体で、戦い方もチーム一丸で勝ち上がるスタイル。球界を代表するような名のある選手は他球団と比べても少ない。もちろんスター選手がチームにいなければいけないわけではないが、若手、中堅ばかりでは「軽さ」が際立つ。そこを埋めるのがチェンの「ネームバリュー」だという。

 あるロッテOBがこう話す。

「今のロッテは確かに強いが、優勝を争うライバル球団と比較すると個々の存在感や格でどうしても見劣りしてしまう。その点を補うにはチェンのような実績ある選手の加入が最適なのです。今年は開幕前に鳥谷、シーズン途中で澤村を獲得したのもそう。実力もさることながら、チームにいるだけでライバル球団をけん制、威圧ができますから。今回のチェンの加入でチームは再び他球団に圧を与えられる。彼が大活躍しなくてもチームの痛手にはなりませんよ」

 今季は入団からわずか1か月の活動期間になるが…。チェンの存在はロッテにとって必要不可欠なのかもしれない。