阪神「中継ぎ・藤浪」に無限の可能性 大谷のNPB最速165キロ超えあるぞ!

2020年10月02日 05時15分

「8回の男」として調子を上げている阪神・藤浪

 もしかしたら、この場所が新境地かも…。阪神・藤浪晋太郎投手(26)にセットアッパーとしての〝適性〟を認める声が相次いでいる。3番手で登板した1日の中日戦(甲子園)では自己最速タイの160キロを連発。打者3人を2奪三振無失点の〝火消し〟で、風格さえ漂う姿には早くも球界最速更新を期待する声も飛んでいる。 


 プロ人生の「第2幕」になるかもしれない。藤浪は一軍5人がコロナウイルスに集団感染したため、9月25日に特例により一軍に緊急昇格。これまでの先発から働き場をブルペンへと変え、4試合でわずか1失点、プロ初ホールドを挙げた9月29日の中日戦で「勝ち継投の8回」を任されて以降、確実に求心力を高めている。

 1日の中日戦でも2点リードの8回にマウンドへ。先頭・堂上から変化球で空振り三振を奪うと、続く木下拓の2球目直球は2016年9月14日の広島戦で記録して以来となる自己最速タイの160キロを計測。8091人の観衆が大きくどよめいたのもつかの間、直球主体で相手をねじ伏せにかかった右腕は160キロを連発した。

 本人は降板後「短いイニングですし、全力を出したなかで、たまたま」と意に介さなかったが、160キロを投げた5球中4球を打者がスイングしたことからも〝速いだけのノーコン〟ではない。

 高校時代から藤浪を知り「彼が復活するならクローザーなど中継ぎ」と配置転換での再出発を推奨していたア・リーグの米球界関係者は「本人もまだ中継ぎで『自信』まで持てるところまではいってないと思うけど、それでも160キロが常時、出る。気持ちの余裕が生まれれば、より腕もいい形で振れるし、年齢も大谷と同じ若さ。165キロ出したって何も不思議じゃない」と指摘。16年のパのCS・ソフトバンク戦で日本ハム・大谷翔平(26=現エンゼルス)がマークした165キロの日本最速を更新する可能性が十分あるという。

「(中継ぎ投手は)いつ出番があるか分からないなかで瞬間的に気分をどう高めていくか。かみ合いさえすれば、わりとすぐに最速を更新できた例だってある」(前出関係者)。05年に横浜(現DeNA)で抑えに定着して当時の最速161キロを出したマーク・クルーンだ。

「横浜スタジアムで彼がブルペンカーに乗って出てくるとき、他の投手が出てくるときよりもボリュームメーターを2段階大きくした大音量で登場していた。もちろん、彼が球場の人にリクエストしてね」。最終的にクルーンは08年に巨人移籍後にもこのルーティンを続け、162キロまで当時の球界最速を更新している。藤浪を〝その気〟にさせればアッサリと大谷超えを果たすかもしれない。

 とにかく、配置転換後の藤浪の躍動に矢野燿大監督(51)も「晋太郎が出ると球場のムードもすごく上がる」とまだ見ぬ何かを感じ取っている。球界最速も手の届くところにきた〝中継ぎ・藤浪〟には無限の可能性が広がっている。