82年間、開かれなかった歴史の扉をブチ破る! 巨人の絶対的エース・菅野智之投手(30)が開幕から無傷の12連勝をかけ、29日の広島戦(マツダ)に先発。11連勝で並んでいる伝説のエース・スタルヒン超えに再び挑む。

 前回(22日)の広島戦では8回3失点、1点リードのまま降板したが9回に追いつかれ自身の白星は消滅。降板後、球団を通じ「調子自体は良かったです。失点した回は甘くなってしまったことと、配球の面でも反省するべきところがあったのでしっかりと修正したい」とコメントを残したが、4回に元同僚の長野に3ランを浴びた直後は、鬼のような表情で自身の甘さを戒めた。くしくも相手は再び広島。さらに厳しい攻めで鯉打線を封じる覚悟だ。

 今季、新フォームに変えて以降、終盤になってもスタミナに余力があることを明かしていた背番号18。前回登板では8回に今季最速156キロをたたき出し、スタンドを沸かせた。「引き続き長いイニングを投げて、チームの勝ちにつながるピッチングをしたい」と意気込む菅野に死角は見当たらない。

 29日から敵地7戦を含む10連戦が始まる。27日の試合後、原監督は「僕はあまり先のことは考えないんですけど、1試合、1試合戦うという中において、また精神状態は今日と同じで迎えると思います」と語ったが、優勝への最後の正念場となるはず。まずは菅野の〝歴史的白星〟で弾みをつける。