中日の内部事情に詳しい関係者やOBの間から「韓国コネクション」復活を望む声が上がっている。「外国人選手の補強にもっとOBの落合英二、宣銅烈、李鍾範らを生かしたらどうか」というのだ。

 こういった声が出てきたのも韓国球界から移籍してきた阪神・サンズの活躍があるからだ。打率2割8分6厘、18本塁打、57打点と阪神打線を引っ張っているサンズは、昨年の韓国リーグの打点王。サンズを獲得するにあたっては阪神の井上打撃コーチが韓国・サムスンで二軍監督を務める落合英二氏との“中日OBライン”を通じて「日本でも十分活躍できる」というお墨付きを得ていたと言われている。

 ここ数年、中日の助っ人は森前監督の中南米ルート頼りだったが、その森氏は昨年退団しただけに「(落合)英二はサムスンのフロント首脳からすごく信頼されていると聞く。李鍾範だって自費でうちにコーチ研修に来てくれた。そういった人材がOBにいるんだから協力してもらわないと。伊東ヘッドコーチは英二と仲がいいんだから、つないでほしいよね」(内部事情に詳しい関係者)と中日の補強戦略に再び韓国ルートを組み込むべきという声が出てきているわけだ。

 27日の巨人戦(東京ドーム)は打線が振るわず1―5と完敗した。ここにきてビシエドやアルモンテら助っ人陣のバットが湿りがちになっているのが気がかりな中日。貧打解消が長年にわたっての課題となっているだけに、これからオフにかけて補強面での様々な意見が飛び出してきそうだ。