与田竜がまたしても5割目前で〝失速危機〟だ。25日の巨人戦(東京ドーム)で中日は先発・柳が2回6失点KOで4―8と完敗。連勝が「5」でストップした。

「いろいろな部分は考えます」と与田監督は柳の二軍落ちの可能性を示唆したが、それ以上に深刻なのが、この日欠場したアルモンテと初回の守備からベンチに下がった平田の状態だ。アルモンテは新型コロナウイルスの治療を行っていた母親のマリアさん(60)が24日にドミニカ共和国内で死去したことにショックを受けており、与田監督によれば「ほとんど寝てない状況だと思う。チーム全体でケアしてあげなきゃいけない」という。また、平田は初回に左翼線二塁打を放った後、右太もも裏を気にするようなしぐさを見せ、1回裏から交代。こちらも心配な状況だ。

 与田政権になってからは、なぜか5割復帰目前になると連敗地獄にはまり込んでしまうパターンが続いている。昨年は7月18日に8連勝で借金「2」までいったものの、そこから8連敗して結局7年連続のBクラス。今季も8月23日に3連勝で借金「1」まで戻しながら以降、阪神に3タテを食らって失速した。5連勝で借金を「2」まで減らして臨んだ大事な巨人3連戦の初戦で主力不在の緊急事態に陥っただけに何とも嫌な予感が漂っている。

 22日のヤクルト戦で完封勝利を挙げた大野雄はお立ち台で「ドラゴンズはいつも借金2ぐらいまではいくんですけど、ここからなかなか壁を越えられない。みなさんの声援があれば越えると思うのでご声援お願いします」とファンに呼び掛けたが、中日はこの日から巨人、阪神、横浜と3カード連続で苦手のビジター。8年ぶりのAクラス入りに向けて、ここがまさに正念場だ。