射程圏内だ。楽天が24日のロッテ戦(楽天生命パーク)で3―0と快勝し、破竹の5連勝。2位・ロッテに同一カード3連勝を決め、その差を2・5ゲームとした。この日ドローに終わった首位・ソフトバンクにも4・5ゲーム差に詰め寄り、逆転Vも十分に視野へ入って来た。

 先発・松井が再三に渡って得点圏に走者を背負いながらも5回5安打無失点、12奪三振の力投で今季3勝目。バトンを継いだ4投手も見事な無失点リレーでつなぎ、ロッテ打線に最後まで本塁を踏ませなかった。

 一方、打線も効果的に点を重ねた。先発マスクを被って好リードを見せた下妻が2回にプロ初本塁打となる先制ソロ。その後は4番・茂木が3回、5回と2本の適時打を放って加点し、流れを引き寄せた。

 試合後の三木肇監督(43)は攻守で大仕事をやってのけた下妻の先制弾について「なかなか結果が出ていなかったが、打撃は長打力もあったし、僕は別に驚いていない。とにかくナイスバッティングだった」と満足げにコメント。先発・松井に関しても「ピンチをたくさん作ったとはいえ、初回から凄く気持ちが入っていた。強い球も行っていたし、評価できる」と称賛の言葉を並べた。

 そしてチームの勢いが連勝によって加速度を増していることには「(内野手兼一軍打撃コーチの渡辺)直人が(13日に)引退発表となってから皆が思う気持ちが1つになっている。彼はベンチでいつも鼓舞してくれているが、その気持ちに皆が応えようとしているところもある」とも。最後は「目標は高く持っていくが、その日の試合を全力で戦っていく」と力強く言い切っていた。