ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑氏が開発!! 巨人寄り審判撲滅マシン

2020年09月24日 11時30分

オンライン取材に答える本庶氏

 阪神は23日のDeNA戦を終え、40勝37敗、貯金3の2位。だが首位を独走する宿敵巨人を相手に4勝12敗と大きく星を献上したことが響き、自力優勝の可能性は消滅しており、残り39試合で11・5ゲーム差と絶望的な差をつけられている。評価の分かれる就任2年目の矢野政権を「世界一、頭がいいであろう阪神ファン」はどう見ているのか。本紙は2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑氏(78=京都大学高等研究院特別教授)の独占インタビューに成功。ファン歴70年「博士の虎愛」が今、炸裂する――。

 ――まずはご自身の阪神ファン歴について

 本庶氏 小学校の低学年からですね。印象に残っている選手は(初代ミスタータイガース)藤村富美男さん。僕は高校まで山口県の宇部市に住んでいたんですが、当時オープン戦が地元で開催されましてね。藤村さんも選手兼任監督として来ていた。ところが、そのころチームは「藤村排斥事件(※)」の真っただ中でね。試合中もベンチ内で何やらゴチャゴチャもめてたのを覚えているよ。

 ――あのころから阪神はお家騒動が…

 本庶氏 まあそういうことだね(笑い)。とはいえ僕はそのころから一貫して阪神ファンです。好きだった選手は村山実や小山正明。村山さんがマウンドに出てくれば、巨人打線は絶対に打てなかった。楽しかったですね。

 ――宿敵巨人に立ち向かう虎レジェンドが数多くいた時代。ところが今季は巨人相手に4勝12敗と大きく負け越している

 本庶氏 残念だねえ。実はついさっきも阪神ファン仲間の安藤忠雄さん(建築家)と「守備がまずすぎるよなあ」と話していたところなんだよ。よりによって大事な試合の大事な場面でミスが出る。それに引き換え巨人は層が厚いよ。大城なんか本当によく打つんだもん。

 ――守備難などもあり、なかなか勝ちきれない試合が続く

 本庶氏 継投のタイミングもね…。実際に選手を預かる身としては大変なんだろうけど、毎度交代のタイミングがワンテンポ遅いように感じてしまう。JFKの時代が懐かしいよ。藤川(球児)の引退は残念だねえ。

 ――藤浪の復活も長らく期待してきたが、結果を残せず14日に登録抹消

 本庶氏 現状は良くないねえ。いろいろと修正しすぎて彼本来の良さも消えてしまったように感じる。トレードや中継ぎ転向の報道が出てしまっていること自体が残念。彼ほどの素材をなぜ育てられなかったのか、とね。

 ――矢野監督のチームづくりはどう評価しているか

 本庶氏 大山は昨季に比べても成長したよね。打球も随分伸びるようになったあたり、自身の課題をきちんと修正できているのだと思う。ただ得点機での併殺が多いねえ…(笑い)。あれは勘弁してほしい。外野にフライ上げてくれるだけでいいのにね。個人的には近本に期待してます。シーズン開幕当初は不調に苦しんでいましたが、ここにきて立ち直ってくれた。今後とも結果を残し続けてくれると思います。

 ――矢野監督は3年契約の2年目。来季続投へ向け異論はない

 本庶氏 巨人にこそ大きく負け越していますが現状ではリーグ2位。その点はフェアに評価すべきだと思います。大山ら若手野手も育ってきてますし、高橋、青柳らピッチングスタッフも揃ってきた。注文をつけるなら、もう少し選手層を厚くしてほしいですね。中谷、陽川らの成長に期待します。

 ――吉田義男氏、岡田彰布氏ら歴代の優勝経験監督らとも交流が深い

 本庶氏 7月31日に角(和夫=阪神阪急HD代表取締役会長)さんのご招待を受けて、吉田さんと甲子園球場で一緒にDeNA戦を観戦しました。岡田さんとはゴルフ仲間。彼は口調がぶっきらぼうなところもあるが、野球に対する考え方は実に理路整然としていて感銘を受けることが多い。まだ若くて元気だしね。もう一度彼が監督をやるところは見てみたい気持ちはありますよ。

 ――そのほかに今年の阪神を見て思うことは

 本庶氏 この前(15日)の巨人戦。球審のストライクゾーンの判定がどうも巨人に有利なような気がしてねえ。昔から「巨人と戦うときは(球審を含めた)10人と戦わなきゃいけない」と言われてきたもんです(笑い)。あれは何とかしてほしい。サッカーやテニスでは(ゴールラインテクノロジー等の)ビデオ判定がすでに導入されている。公平を期すためにもストライク判定のジャッジ等にも、そのようなシステムが導入されてほしいと常々思ってました。こうなったら京都大学の英知と技術とノウハウをフル稼働して、新たな判定AIシステムを開発しましょうか。検討してみます(笑い)。

※「藤村排斥事件」=1956年、選手兼任で監督を務めていた藤村に対し一部の選手が解任を要求し球団と対立した事件。その後、何度となく繰り返された「阪神お家騒動」の元祖とも呼べる出来事。

 ☆ほんじょ・たすく 1942年1月27日生まれ。京都大学医学部教授、同大医学部長などを経て2018年4月から京都大学高等研究院副院長・特別教授。同年秋、がん治療薬「オプジーボ」の開発に関わるなどの功績でノーベル生理学・医学賞を受賞。その際に出演したテレビ番組で、当時阪神監督として最下位に沈んでいた金本知憲氏の解任と藤浪再生の重要性を訴え、野球ファンの間でも話題となった。阪神元監督の岡田彰布氏の後援会長を務めるなど、球団との関わりも深い。