広島から異例の「いいね!」が巻き起こっている。22日に前日、広島から金銭トレードによって楽天に移籍したばかりのDJ・ジョンソン投手(31)がロッテ戦(生命パーク)でいきなり初登板。5回の1イニングを三者凡退に抑えると直後の攻撃で味方が逆転し、移籍後初白星を手にした。

 トレード選手が移籍先で活躍した多くの場合「もったいなかったのでは…」など逃がした魚は大きかったとばかりに、チーム内では惜しむ声が上がるもの。しかし、今回のDJの場合はまったく逆だという。

「米国では独立リーグに所属し、アルバイトで生計を立てながら野球に取り組んでいた苦労人。そのため日本で成功したいという思いが強く、練習姿勢も真面目そのものだった。うちでは結果が出せなかったが、楽天で頑張ってくれるのはうれしいよ」(チーム関係者)

 自らのベースカバー忘れで失点した際に、拳を地面に叩きつけて悔しがるなど、ハングリー精神は周囲が目を見張るほどだった。投球では一軍首脳陣の信頼を得られず「環境を変えてあげよう」という球団の計らいによって球団史上初となる〝助っ人のトレード放出〟となったが、人柄面での周囲の評価も高いため、移籍直後からの勝利に拍手を送られているのだ。

 サファテ(ソフトバンク)やヒース(元西武)など近年、広島出身の外国人投手が他球団で活躍するケースが目立つ。DJもその仲間入りとなるか。