阪神は22日のDeNA戦(甲子園)に6―3で快勝。カード勝ち越しを決め3位DeNAとのゲーム差を2・5に広げ貯金を今季最多タイの4とした。

 打のヒーローは糸井嘉男外野手だ。1点ビハインドの6回に第3打席で一死一、二塁から同点の左前適時打を放つと、続く8回の第4打席では一死二、三塁から右中間を深々と破る決勝の2点適時二塁打。3安打3打点をマークする活躍を見せた。

 7月と8月の月間打率はそれぞれ1割8分8厘と2割ジャスト。どん底の不調に苦しみ、「3番・右翼」の定位置も陽川ら若手野手に明け渡す時期が長く続いた。だが9月に入ると月間打率は優に3割をオーバー。打棒は確実に上向きつつある。

 試合後、報道陣に対し「(これまでは)数字も残せてなかったので。出られるところでチームに貢献したい。悔しい思いをし、自分自身を責める日もあった」と苦しみ抜いた心境を吐露。シーズンは残り40試合。「もう勝つしかないので」と力強く言い切った虎の超人に、完全復活の気配が漂い始めてきた。