西武の“サブマリン”牧田和久投手(29)は2013年、WBC日本代表に選出され、抑えを任された。予選の台湾戦では左手首を痛めながらスライディングキャッチで送りバントを阻止するなど、日本の勝利に貢献した。

 だが「WBCに向けて調整していたので、春のキャンプで投げ込みができなかった。その影響で夏場にバテた」。さらに打者のタイミングをずらし、打たせてアウトを取るピッチングスタイルが「飛ぶボール」の影響をモロに受けてしまった。

 13年シーズンは被安打169(パ・ワースト3位)被本塁打13本(パ・ワースト4位)を記録。前任の渡辺久信監督に「打たれ出したら止まらない」とまで言われた。

 結果的に、昨季は防御率こそ2点台だったが8勝9敗に終わり、2年連続の2桁勝利を逃してしまった。この反省から、今年の日南・南郷キャンプでは「しっかりと投げ込みをする。多いときは200〜300球投げ込んできた。自分は投げてナンボの選手なので」と誓う。キャンプ前には岸、十亀、菊池と共にハワイで自主トレを行い、体づくりをする。

 牧田はナインの信頼も厚く、入団4年目にして西武の選手会長に就任。「選手の意見を球団に伝えていきたい」とリーダーとしての自覚は十分。涌井、片岡が抜けたチームを一つにまとめ、必ず伊原新監督に優勝をプレゼントするつもりだ。