今村を先発に転向させるなら「今でしょ!!」

2013年12月31日 20時00分

今村を先発に転向させるなら今でしょ!
広島V奪回への秘策:投手編

【大下剛史氏 熱血球論】16年ぶりのAクラス入りで初のクライマックスシリーズ(CS)進出を果たした広島は、2014年シーズンで23年ぶりとなるリーグ優勝を目指す。と思っていた矢先に先発陣の一角を担ってきた大竹寛投手(30)が巨人にFA移籍。10勝分の穴がポッカリと開いてしまった。それでも本紙専属評論家の大下剛史氏は「やり方次第で優勝は十分に狙える」と断言。今日から3回にわたって四半世紀近く遠ざかっているV奪回への“秘策”を紙上公開する。第1回は投手編――。

 

 カープが念願のCS進出を果たせたのは、12球団でもトップクラスの投手陣の働きによるところが大きい。10勝投手を4人も擁した先発陣の充実ぶりは、ライバル球団もうらやむほどだった。しかし、その一角を担っていた大竹が国内FA権を行使して巨人へと移籍した。新天地でどれだけ活躍できるかは分からないが、カープにとって2ケタ勝利を計算できる投手が抜けた穴は大きい。

 

 今年のドラフトでは、大学ナンバーワン右腕と言われた大瀬良大地(九州共立大)を3球団競合の末に引き当てた。おそらく先発で使うことになるのだろうが、いくら即戦力の呼び声高いと言ってもルーキーに過度の期待をかけるのは酷というもの。新外国人も同様だが、やはり「やってくれたら儲けもの」ぐらいに考えておくべきだ。

 

 では、大竹の抜けた穴を誰で埋めるのか。その役割を担えるのは今村しかいないと考える。セットアッパーを託された今季は、春先のWBC出場の影響もあったのか2度の二軍落ちを経験するなど精彩を欠いた。このままモヤモヤした気持ちを引きずって来季を迎えるよりも、いっそ先発として新たな目標を持って再スタートを切った方が、彼自身の将来を考えた上でもプラスに作用するというのが私の考えだ。

 

 幸いにも今季復活を遂げた永川勝にセットアッパーとしてシーズンを任せられるメドが立った。また、高校時代から故郷の長崎で切磋琢磨していた同級生の大瀬良と同じ土俵で競わせることで、相乗効果も期待できる。チーム状況やタイミングから言っても、今村を先発に転向させるなら「今でしょ!!」なのだ。

 

 先発左腕をどうするといった問題もあるが、今村が先発の4番手として固定できれば使う側にも精神的余裕ができるし、実績のない新人や若手に無理を強いる必要もなくなる。力のあるボールを投げられる今村をどう生かすか。これこそが投手王国を維持するための鍵だろう。

 

(本紙専属評論家)