中日のドラフト4位ルーキー・郡司裕也捕手(22)の好感度がチーム内外で上がりまくっている。

 その要因は3つある。まず勝ち運を持っていることだ。ここまで今季21試合に出場し、スタメンマスクをかぶった15試合は6連勝を含む9勝5敗1分けで勝率6割4分3厘を誇り、チームで唯一、勝ち越している。

 球団関係者は「リードも強気だし、打棒も非凡なものがある。ルーキーでこれだけチームを勝たせられる捕手はなかなかいないよ。郡司は中学、高校、大学の全てで日本一を経験しているし、とにかくそういう勝ち運を持った星に生まれた男だから、どんどんスタメンで試合に出してほしい」と力説。中学では3年春に全国制覇、仙台育英時代は2年秋の神宮大会で優勝、慶大でも神宮大会を制して日本一と勝ち運を持っている。

 絵に描いたような野球エリートだが、マスクを脱げば家族思いの好青年だ。地元東海テレビのドラゴンズ応援番組「ドラHOT+」で初給料の使い道について郡司は「母がちょうど誕生日だったので、お花を贈ったのが最初だったかなと思います」と返答。これが「初めての給料でちゃんと親孝行してあげるなんて、いまどき珍しい。なんて心のやさしい男なんだ」と周囲をほっこりさせている。

 チームメートで最も話が合う選手は2年目の根尾だ。今は一、二軍分かれてはいるが、名古屋では同じ寮で寝食をともにしている。郡司はその根尾と考え方やタイプが似ていることを理由に挙げており、あるOBは「あの真面目な根尾と波長が合うというのは、すごいこと。やっぱり郡司は何かを持っていると思う。郡司と根尾が将来のドラゴンズを背負って立ってくれることは間違いないよ」とまで断言する。

 17日の広島戦(マツダ)では福谷との慶大バッテリーで6試合ぶりのスタメンマスクが濃厚だった郡司。天候不良で中止となってしまったが、今後も好感度抜群の勝てる女房として定着したいところだ。