オリックス球団とイチロー氏との接点はもうないのか…。オリックスでは15日からの楽天との3連戦(神戸)で「THANKS KOBE~がんばろうKOBE 25th」と題したイベントを開催。1995年の優勝時を振り返り、盛りだくさんの演出がなされた。しかし、スローガンの象徴的存在だったイチロー氏(46=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に協力を仰ぐことはできなかった。両者の関係は現在、どうなっているのか。
 
 阪神・淡路大震災からの感動的な優勝から25年。節目のイベントで選手は「ブルーウェーブ」復刻ユニホームを着用し、球団ユーチューブチャンネルのトークショーにはOBの星野伸之氏、大島公一氏、藤井康雄氏らが登場。他にもマスコット・ネッピー、16日には「イチロ~、スズキ~」でおなじみだったD・J KIMURA氏のアナウンスも復活する。パネル展やグッズも発売され、まさに「がんばろうKOBE」一色だ。

 しかし、主役だったはずのイチロー氏はビジョンの特別動画でわずかに映っただけで、フォーカスされることは今回もなかった。これまで何度かあったレジェンドデーや震災関連のイベントにもビデオレターすら実現しておらず、今回も絶好のタイミングにもかかわらず、球団はオファーすら出していないという。

 ある球団幹部は「もちろんファンが望んでいるのはわかっていますが、ビデオレターといっても事務所を通さないといけないし、敷居が高いというのはある。球団の誰がお願いするのか、ということも…。今回も名前は会議に挙がっていません。存在が大きくなりすぎて遠慮している部分はあります」と話す。

 オリックス本社のCMに出演したり、オフの神戸で自主トレなど、宮内オーナーをはじめ古くからの関係者とのパイプはある。とはいえ、球団との公式な接点となると2006年にオリックスの宮古島キャンプに参加して以降〝疎遠〟の状態だ。

「もしかしたらオファーを出せば、二つ返事で引き受けてくれていたかもしれませんね。神戸のためならって…。5年後の震災30年にはお願いしたい。ダメ元でも踏み出さないといけないですね」(同)

 世界のスーパースターとなった球団自慢のOBだけに…。球団フロントには何とか「やる気MAX オリックス!」の姿勢を見せてもらいたいところだが。