中日のドラフト1位ルーキー・石川昂弥内野手(19)が今季は二軍でじっくりと育成する方針という。

 7月12日に高卒新人では12球団最速の一軍デビュー。いきなり初打席では華々しく二塁打を放ったが、プロの世界は甘くはなかった。そこから21打席連続無安打と苦しむなど7月31日に抹消された。

 その後、二軍では25試合に出場し、92打数27安打で打率2割9分3厘、1本塁打、7打点と一軍再昇格の期待が膨らむ好成績を残している。ところが、二軍の事情に詳しい関係者によると「ヒットは出てはいるけど、一軍に上がったときのような勢いが今はない。打球は以前ほど大きな当たりが出なくなっているし、直球に差し込まれるケースも多い。守備も、ちょっと脚が重くなってきている。二軍落ちしてからずっと4番で出続けているから自分では口には出さないけど、相当疲れが出ているようだ。今年このまま二軍で鍛えることになる」。

 いわゆるプロの壁に当たってしまっており「もし完全に優勝の可能性がゼロになれば、石川(昂)ではなく(ドラフト5位の)岡林の方が上へ呼ばれるかもしれない」と、同期の高卒ルーキーに出し抜かれる可能性もあるという。一方、2年目の根尾について同関係者は「プロを1年間経験しているだけあって元気いっぱい。根尾の一軍再昇格は十分にチャンスはあるよ」と指摘した。

 石川昂本人は今季中の一軍復帰を望んでいるが、今年はこのまま二軍でレベルアップを図り、来季こそ開幕一軍スタートしたいところだ。