勢いにまた乗れない…。前のヤクルト戦で5カードぶりの勝ち越しを決めた広島が11日の阪神戦(甲子園)で今季3度目の零封負けを喫した。

 この日は一軍登録&即先発となった4年目・床田寛樹投手(25)が試合をつくった。昨季7勝の左腕も今季は防御率6点台と不振で、今回は8月1日以来のマウンド。二軍での再調整の期間には「足を上げて、投げるまでの間を少しあけるように」と昨年の投球フォームを見直し臨んだが、その成果は示した。

 初回、先頭・近本に投手強襲安打を浴び、続く梅野にも左前打で無死一、二塁。ガタガタと崩れてもおかしくない場面だったが「気持ちばかりが行っていた」と、投げ急ぎでフォームのバランスを降格前に崩した反省を生かした。一死からサンズの右前適時打で1点は失ったものの、この回を最少失点に切り抜けると5回被安打5、85球2失点(自責1)で降板した。 

 チームは主力捕手・会沢が前日の試合での「ファウル顔面直撃」の影響で登録抹消。3回にはその代わりの捕手・坂倉の失策で失点するなど悪影響は出てしまったが、打線もここまで今季2敗と苦手の西勇に散発4安打では勝てるわけがない。2年ぶりのV奪回を目指すはずが、いつまでもこの調子ではいただけない。