ハマの新主砲が止まらない。DeNA・佐野恵太外野手(25)が9日の阪神戦(横浜)で2本の適時打を含む3安打3打点の大暴れ。チームの3連勝に貢献した。

 この日は自身の8月度・月間MVP初受賞も発表されたが、その勢いは月が替わってもまったく衰える気配はない。猛打賞は3試合連続で、複数安打も4試合連続。連日の固め打ちで9日現在の打率は3割5分7厘にまで跳ね上がった。

 セ・リーグ首位打者争いでは2位のヤクルト・村上(打率3割2分5厘)を大きく引き離し、独走状態。それでも佐野は「チームの勝利に貢献できるようにと考えているので首位打者は気にならないし、気にもしていない」と4番らしい言葉に終始し、初の個人タイトル戴冠には無関心を貫いている。

 しかし謙虚な当人とは対照的に周囲は首位打者だけでなく〝3冠王〟への期待値も高めている。9日現在、96安打はリーグトップで2位のDeNA・宮崎と中日・大島(82)をリード、52打点は巨人・岡本(56打点)と射的圏内の4差だ。「このままの勢いなら佐野は首位打者に加え、打点王と最多安打のタイトルも夢ではない」との〝3冠〟を期待する声が飛び交っている。

 ちなみに本塁打王争いで佐野は11本とトップの巨人・岡本(19本)に水をあけられている。だが今季28試合目の116打席目で12球団の4番打者として最も遅い初アーチを記録し、そこからハイペースで現在も量産中であることを考えれば…。

 いずれにせよ首位・巨人と8・5差にまで広げられているチームにとって佐野の活躍は光明だ。